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インビザラインで後悔するパターン9つ!失敗しないためには?
マウスピース矯正

インビザラインで後悔するパターン9つ!失敗しないためには?

患者さん
患者さん

インビザラインで矯正をしたいのですが、インビザラインをして後悔した人の経験談や、失敗しないためにどうすればいいかを知りたいです!

歯科医師
歯科医師

分かりました!
では、インビザラインで後悔するパターン9つと失敗しないためのポイントをお話しします!

インビザラインで後悔する9つのパターン

インビザラインで後悔

インビザラインで後悔することがあるパターンは以下の9つです。

  1. 歯が長くなった・歯の根元に隙間ができた
  2. 噛み合わせが悪くなった
  3. 正中が合わなくなった
  4. 歯をたくさん削ってしまった
  5. むし歯や歯周病になった・悪化した
  6. 食事や外出が不便になった
  7. 予定通りに治療が終わらなかった
  8. 思ったよりも費用がかかった
  9. 効果を実感できなかった

歯が長くなった・歯の根元に隙間ができた

歯の長さが長くなったと感じたり、隣り合った歯の根元に「ブラックトライアングル」という隙間ができることがあります。

これは歯肉退縮といい、インビザラインに限らず、すべての矯正方法で起こる可能性がある症状のひとつです。

矯正治療で歯を動かすスピードに、歯茎や歯の周りの骨(歯周組織)の再生速度が追いつかず、歯周組織から歯が露出してしまうことが原因として挙げられます。

矯正による歯肉退縮は、若年層の矯正では歯周組織の再生が活発なので歯肉退縮が起こりにくいと言われていますが、30代以降の矯正では歯肉退縮が起こりやすい傾向があります。

また、矯正をしなくても加齢変化によって歯肉退縮が起こる場合もあります。

程度によりますが、歯肉退縮は審美性を低下させることから、後悔しやすいポイントです。

噛み合わせが悪くなった

インビザラインで矯正を始めてから、噛み合わせが悪くなったと感じることがあります。

原因としては、治療中の一時的な噛み合わせの悪化、マウスピースによる奥歯の沈み込みが挙げられます。

一時的な噛み合わせの悪化は、矯正で歯を動かす際に起こりうる症状のひとつで、

基本的には治療の進行とともに改善するので心配はありません。

マウスピースによる奥歯の沈み込みとは、マウスピース装着中の噛み締めなどで、

マウスピースの厚みの分だけ奥歯が歯茎の中に沈み込んでしまい、上下の奥歯が当たらなくなってしまうことです。

この場合は、マウスピースを部分的に切る、ワイヤー矯正を一時的に行うなどのリカバリー処置が必要になります。

正中が合わなくなった

正中とは、上下の歯列の中央のラインのことです。

1番目の歯と歯の間が正中となります。

歯の幅や顎の大きさには左右差が生じることがあり、

これが原因できれいなアーチに歯並びを整えても、上下の正中が合わなくなることがあります。

歯をたくさん削ってしまった

インビザラインでは、歯を並べるスペースを作るために、歯の健康を守れる範囲で歯と歯の間を薄く削って、隙間を作る処置をすることがあります(IPR・ディスキング)

歯を削る量は事前のシミュレーションでコンピューターにより数値が出され、担当医が治療計画と共に調整します。

しかし、実際に処置を行うのは手動になるため、まれに計画よりも削りすぎてしまい、

歯の移動に時間がかかったり、歯がしみやすくなったと感じることがあります。

むし歯や歯周病になった・悪化した

インビザラインは自分で着け外しができるため、ワイヤー矯正と比べて歯磨きがしやすく、

むし歯や歯周病のリスクを管理しやすい矯正方法です。

しかし、22時間以上歯を覆うマウスピースを着けるため、何も歯に着いていない状態よりは、

むし歯や歯周病のリスクは高くなります。

歯磨きやマウスピース装着時の飲食ルールを疎かにすると、

あっという間にむし歯や歯周病になって後悔することがあるので、気をつけましょう。

食事や外出が不便になった

インビザラインは飲食の度にマウスピースを外す必要があります。

そのため、外出時の水分補給や食事の際にマウスピースを外したり、再装着の前に歯磨きをしたりすることが手間で不便になったと感じる方もいます。

予定通りに治療が終わらなかった

歯の動きには個人差があるため、事前のシミュレーション通りに歯が動かず、

予定通りに治療が終わらないことで、ほかの方法にすれば良かったと後悔することがあります。

思ったよりも費用がかかった

歯科医院の支払いプランや契約によっては、治療が終わるまでに想定よりも高い費用がかかることがあります。

特に、通院の度にかかる調整費(通院費)や追加のマウスピース作成にかかる費用は、

歯の動くペースや治療状況に左右されるため見通しが立ちにくく、思わぬ出費となることがあります。

効果を実感できなかった

インビザラインは、マウスピース1枚につき最大0.25mm歯を動かします。

つまり、歯が1mm動くまでにマウスピース4枚分、約1ヶ月の時間が最低でもかかります。

また、装置の特性上、奥歯を動かしてから前歯を動かすことが多く、

変化が分かりやすい前歯の歯の移動がなかなか始まらないことから、

効果がないと感じて後悔することがあります。

インビザラインで後悔しないためのポイント

インビザライン 後悔

インビザラインで後悔しないためには、いくつかのポイントがあります。

  • マウスピースの装着時間や交換時期を守る
  • 追加処置の必要性を確認しておく
  • 症例実績の多い歯科医師に担当してもらう
  • ワイヤー治療の知識もあり、いざとなったときの選択肢が多い歯科医師に担当してもらう
  • 治療中に違和感があれば歯科医師に確認する
  • インビザラインで後悔した人のブログを参考にする
  • インビザラインをしている芸能人を参考にする
  • 矯正完了後の保定装置を確実に使用する

マウスピースの装着時間や交換時期を守る

インビザラインは1日22時間以上、1枚につき1〜2週間の装着が基本となります。

決められた時間、決められたスケジュールでマウスピースを装着しないと歯が動かないため、歯科医師の指示はきちんと守りましょう。

追加処置の必要性を確認しておく

インビザラインは、症例によって以下のような追加処置が必要になることがあります。

  • アタッチメントの装着
    • 歯の動きをサポートするための白い突起を歯の表面に装着します。
  • ゴム掛け
    • 顎の位置や噛み合わせを整えたり、歯の動きをサポートしたりするために、小さな輪ゴムをマウスピースや歯に取り付けたフックに装着します。
  • ワイヤー矯正の併用
    • マウスピース矯正では十分に歯を動かせないときに、一時的、もしくは部分的にワイヤー矯正を装着します。
  • IPR(ディスキング)
    • 歯を並べるスペースを確保するために、歯の健康に支障のない範囲で歯と歯の間を薄く削ります。
  • 抜歯
    • 歯を並べるスペースを確保するために行います。
  • 外科手術
    • インビザラインで行う場合は非常に高額になるため、まれではありますが、骨格的に問題のある出っ歯や受け口などで、上下の顎の大きさを整えるために行われることがあります。

必要な処置は、症例や患者さんがどのような口元になりたいか(口元を引っ込めたい・Eラインを整えたい など)によって異なります。

治療計画の説明を受ける際に、どの処置が自分に必要なのか、どこまでのリスクを許容できるかをよく検討しましょう。

症例実績の多い歯科医師に担当してもらう

適応外と診断された症例を無理にインビザラインで行なっても、理想の仕上がりにはなりません。

症例実績が多い方が適応をきちんと判断できる可能性が高いので、

インビザライン症例実績の多い歯科医師に担当してもらうのがおすすめです。

ただし、インビザラインのプロバイダーの称号と各医師の症例実績はイコールではありません。

大手の歯科医院では大勢のドクターの症例を一つのアカウントを用いて称号を得ている所が殆どで、ほとんど治療をしたことない先生でもクリニックの称号を用いて治療が可能です。

更にプロバイダーの称号は契約人数であり治療完了人数ではないため、治っていない患者さんが沢山いても症例実績が多いように見えてしまいます。

この条件を見極めるのは難しいですが、プロバイダの称号を参考にする場合は、称号を得ている先生が毎回見てくれるのかを確認するのが良いでしょう。

有名な先生が監修だからといってその先生がいない医院、責任者の先生が初診だけ顔を出して後は勤務医に丸投げ、といった医院には注意です。

治療中に違和感があれば歯科医師に確認する

治療中の違和感は、治療期間の延長やマウスピースの作り直しに繋がります。

違和感がある場合は自己判断で進めず、歯科医師に相談することが大切です。

インビザラインで後悔した人のブログを参考にする

インビザラインの治療経過報告を綴っているブログを読むと、

後悔や失敗に関するエピソードが見受けられます。

どのような後悔や失敗があるのかを読んで、治療前にシミュレーションしてみるといいでしょう。

インビザラインをしている芸能人を参考にする

ブログでは身バレ防止の観点から、顔出しをしていなかったり、

歯並びの変化を細かく写真で提示していなかったりする場合があります。

そのため、InstagramやTwitterなどでインビザラインをしている芸能人の写真を見て、

治療経過やマウスピース装着時の雰囲気を参考にするのもおすすめです。

矯正完了後の保定装置を確実に使用する

インビザラインで歯並びを整えても、元の位置に歯が戻ろうとするため、

保定装置を使用してきれいな歯並びをキープするよう努めましょう。

インビザラインで後悔しないために

インビザライン 後悔

インビザラインに限らず、矯正で歯を動かすことには、歯肉退縮やむし歯・歯周病リスクの増加などのデメリットが存在します。

インビザラインで後悔しないために、事前に起こりうるリスクや治療内容について、よく理解しておきましょう。

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長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務

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臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター