【歯科医師監修】インビザラインの費用相場、医院による費用の違いについて解説

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最終更新日 2022年5月31日

患者さん
患者さん

矯正は目立たないインビザラインでしたいのですが、歯科医院によって費用が違うのでよく分からなくて…
インビザラインの費用はいくらかかりますか?

歯科医師
歯科医師

インビザラインの費用相場は約30〜120万円とかなり開きがあります。
今回は、複雑なインビザラインの費用と歯科医院による費用の違いについて分かりやすく解説します!

インビザラインの費用

インビザライン 費用

インビザラインの費用はすべて自費診療となり、「インビザラインで適用するプランの費用」+「歯科医院でかかるそのほかの費用」の合計で決まります。

インビザラインで適用するプランの費用

インビザラインは以下の5つのプランごとに料金が設定されており、インビザラインの費用が大きく変わる要因となります。

インビザライン・コンプリヘンシブパッケージ約80〜120万円
インビザライン・ライトパッケージ約50万円以上
インビザライン・エクスプレスパッケージ約30〜50万円
インビザラインGo約30〜80万円
インビザライン・ファースト約50万円

プランごとに発注できるマウスピースの枚数や適応症例などに違いがあり、費用も異なります。プランの適用は精密検査と治療シミュレーションを元に歯科医師が判断するため、基本的に自分で選ぶことはできません。

インビザライン・コンプリヘンシブパッケージ(インビザライン・フル)

費用は80〜120万円くらいです。奥歯までの全体矯正に適用されます。

  • 発注できるマウスピースの枚数に上限がない
  • 治療を開始してから5年間(※1)はマウスピースの再発注が可能

以上の点から、完成した歯並びでもう少し治したいところがある場合や、歯並びの後戻りによる再治療が必要な場合の治療計画の再作成とマウスピースの発注(※2)に柔軟に対応できるため、費用は一番高くなります。

※1 インビザライン・ファーストで子どもの矯正をした場合は、3年間になることがあります。
※2 矯正の契約内容によっては、別途料金がかかることがあります。

インビザライン・ライトパッケージ(インビザライン・ライト)

費用は50万円以上です。軽度のすきっ歯や歯並びの凸凹、後戻りを改善するのに向いています。

マウスピースの発注は1回まで、上下顎それぞれ14枚までという制限があることから、インビザライン・コンプリヘンシブパッケージよりも費用が少なくて済みます。

ただし、歯が計画通りに動かなくて追加でマウスピースを作成する場合や、虫歯などでマウスピースが使えなくなったときの再発注には別途費用がかかるので、思いのほか高額になることもあります。

インビザライン・エクスプレスパッケージ

費用は30〜50万円くらいです。ごく軽度な歯の乱れや後戻りの改善に適用されます。

マウスピースの発注は1回まで、上下顎それぞれ7枚までという制限があります。発注できるマウスピースの枚数が少ないため、インビザライン・ライトパッケージよりもさらに費用が安く済みます。

ただし、歯を動かせる量も少ないためごく軽度な症例にしか適用できず、マウスピースの追加発注が必要な場合は追加で費用がかかります。

インビザラインGo

費用は30〜80万円くらいです。

ほかのプランは、マウスピースの上限枚数以内で治せる範囲ならすべての歯を動かす全体矯正が可能ですが、インビザラインGoは前歯〜小臼歯(前から数えて5番目の歯)のみを動かす部分矯正用のプランです。

マウスピースの発注は20枚までです。部分矯正用のプランなので、全体矯正のインビザライン・コンプリヘンシブパッケージよりも費用は抑えられます。

インビザライン・ファースト

費用は50万円くらいです。

ほかのプランとは異なり、乳歯のある子どもの矯正に適用されます。「早期治療」や「第1期治療」とも呼ばれ、子どもの顎の大きさのバランスを整えることが目的となります。

乳歯がある段階で治療を開始して永久歯が生え揃う前に完了するため、永久歯の歯並びを整えることはできません。しかし、顎の成長をある程度コントロールできるため、受け口や出っ歯による将来的な顎骨の変形や噛み合わせの悪化を予防できる可能性があります。

また、インビザライン・ファーストで永久歯を並べるためのベースを作っておくと、永久歯の矯正治療が短期間で済んだり、歯並びを整えるために抜歯や顎の骨を切る手術をする確率が低くなったりします。

永久歯の歯並びを整える矯正ではない割に費用が高く感じられるかもしれませんが、インビザライン・ファーストを行った歯科医院で永久歯の矯正を行う場合は、子どもの矯正と永久歯の矯正の総費用が、成人の全体矯正と同等になるように設定されていることもあります。

歯科医院でかかるそのほかの費用

歯科医院でかかる可能性がある費用は以下の通りです。

カウンセリング費用無料〜約5000円
精密検査・診断費用約20,000〜50,000円
調整料約5,000円
抜歯費用1本あたり約5,000〜10,000円
骨切りの手術費用約150〜300万円(自費の場合)

カウンセリング費用と精密検査・診断費用は基本的にインビザラインで矯正をするすべての方に必要となります。

調整料は、矯正を始めてから通院時、もしくは毎月支払う費用です。マウスピースの適合の確認やアタッチメント装着などの処置を行うために必要です。調整料込みの費用で契約を行う場合は不要です。

抜歯費用や骨切り手術の費用は、歯を並べるスペースを作るために歯を抜いたり、上下の顎バランスを整えるために骨を切ったりする処置に必要な費用です。抜歯や骨切り手術を行わない場合は不要です。

歯科医院によるインビザラインの費用の違い

インビザライン 費用

インビザラインはプランや歯科医院でかかるそのほか費用で変わりますが、それぞれの費用は歯科医院で異なります。その理由は、矯正治療が自費診療だからです。

インビザラインに費用相場はありますが、自費診療は費用を自由に設定できるため、以下の事項などを考慮して費用が決定します。

  • 歯科医師をはじめとしたスタッフの技術料
  • インビザライン導入に関する経費
  • 人件費
  • 歯科医院の立地
  • テナント料 など

これらは歯科医院によって事情が異なるため、費用にも違いが出ます。

なお、顎変形症などの病名がつくと健康保険適用で矯正を行うことも可能ですが、インビザラインは保険適用で治療する際の矯正装置として認められていません。そのため、健康保険の対象になる症例だとしても、インビザラインを使用する場合は100%自費診療となります。

東京と大阪のインビザラインの費用の違い

インビザライン 費用 東京 大阪

インビザラインは自費診療のため、明確に東京と大阪で費用が違うかどうかは不明です。

しかし、総務省統計局の「小売物価統計調査(構造編)年報 2020」の地域別価格差の解説(https://www.stat.go.jp/data/kouri/kouzou/pdf/n_2020_1_1.pdf)を見ると、物価水準は東京が1位、大阪が9位です。

自費診療の費用には歯科医院の立地やテナント料、人件費などが関係しているため、東京と大阪を比べると、物価水準の高い東京のインビザラインの費用は大阪よりも高くなる可能性があります。

正確なインビザラインの費用が知りたいならカウンセリングを受けるのがおすすめ

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インビザラインの費用は、インビザラインで適用するプランの費用とカウンセリングや精密検査、抜歯や骨切りの有無などによって変わります。

相場や内訳が分かっても自分で正確にインビザラインの費用を算出するのは難しいため、詳しく料金が知りたい場合は、歯科医院のカウンセリングを受けるのがおすすめです。

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長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務

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臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター

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