【歯科医師監修】抜歯後の歯磨きの仕方は?気をつけるべき4つのポイント!
抜歯をしたのですが、傷が痛くて歯磨きができません…
抜歯後の歯磨き、どうすればいいですか?
たしかに、抜歯のあとは痛みや出血があるので、いつも通りの歯磨きができないですよね。
実は、抜歯後のデリケートな口内の歯磨きには、ちょっとしたポイントがあります!
今回は、抜歯後の歯磨きの仕方についてお話しします。
抜歯後の歯磨きで気をつける4つのポイント
抜歯後のデリケートな口の歯磨きには、以下の4つのポイントが大切です。
- 歯ブラシの選び方
- 歯磨き粉の選び方
- 歯磨きの仕方
- うがいの仕方
歯ブラシの選び方
抜歯後に使う歯ブラシは、ブラシが小さくて柔らかい毛の歯ブラシを使うのがおすすめです。
抜歯する部位や歯の深さにもよりますが、抜歯後の歯茎は、隣の歯の辺りまで腫れたり、穴が空いていたりします。
また、数日間は口が開きにくくなったり、歯ブラシが当たるだけでも血が出て痛みを感じたりすることが多いです。
ブラシが小さくて毛の柔らかい歯ブラシは、患部を避けながら細かいところまで優しく磨くのに適しています。
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DENT.EX ImplantCare(インプラントケア) US
「インプラントケア」と書いてありますが、抜歯後にも使える歯ブラシです。
0.1mmの細くて柔らかいブラシで、抜歯後のデリケートな口内を優しくケアできます。
DENT.EX ImplantCare(インプラントケア) OT
同じシリーズのワンタフトタイプです。
埋まっていた親知らずを抜歯したときなど、歯茎や頬の粘膜の腫れが大きい場合は、ブラシ部分がさらに小さいワンタフトタイプがおすすめです。
歯磨き粉の選び方
歯磨き粉は、基本的にいつも通りのものを使用して大丈夫です。
ただし、ミントなどの刺激が強いものは傷にしみて痛む可能性があるので、おすすめしません。
刺激の強い歯磨き粉を使用している方は、歯磨き粉を使わないで磨くか、低刺激・低発泡性で消毒効果のある歯磨き粉を使うのがおすすめです。
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システマSTPジェル
低刺激・低発砲のジェルタイプの歯磨き粉です。
殺菌効果と抜歯後の歯茎の炎症を抑える作用があります。
泡立ちが少ないので、歯磨き中に患部が見やすいです。
歯磨きの仕方
傷の具合にもよりますが、抜歯後の歯磨きは当日から行えます。
以下の4つのポイントを押さえましょう。
- 患部以外はいつも通り磨いてOK
- 患部付近の歯は弱い力で優しく磨く
- 患部には歯ブラシが触れないようにする
- 抜歯当日のうがいはNG
患部の痛みが強い場合は、当日の歯磨きをお休みしても大丈夫です。
患部以外はいつも通り磨いて大丈夫ですが、患部付近は、優しく小刻みに歯ブラシを動かして、ごくごく弱い力で磨きましょう。
抜歯後の患部は、歯ブラシが少し触れるだけでも痛いことが多いです。
抜歯後に歯茎を縫合した場合は、糸に歯ブラシが引っかからないように注意しましょう。
また、抜歯当日のうがいはやめましょう。
強くうがいをすると、患部にできる「血餅(けっぺい)」という骨や歯茎の素が剥がれてしまい、患部の治りが遅くなります。
また、血餅が剥がれて抜歯後の穴が乾いてしまうと激しい痛みが起きる可能性があります。(ドライソケット)
うがいの仕方
抜歯後のうがいは、以下の2つを心がけましょう。
- 抜歯当日のうがいは極力避ける
- 24時間以降は様子を見ながらうがいしてOK
抜歯後の穴にできる血餅がある程度安定するには、最低24時間ほどの時間がかかります。
抜歯当日にうがいをすると、血餅が流れてしまう可能性が高いので、当日のうがいは極力避けましょう。
血が滲んできた場合は水を使わず、吐き出す程度にとどめます。
また、歯磨き後に水で口をすすぐときは、ぶくぶくと口を動かす動作は避け、口に水を入れて吐き出すだけにします。
24時間くらい経ったら、様子を見ながら少しずついつも通りのうがいに戻していきます。
痛みや出血があるうちは、ぶくぶくと強くうがいするのは避け、顔を傾ける形で口に含んだ水を患部に流し、吐き出すようにしましょう。
うがいがある程度できるようになったら、患部周りの細菌感染や口臭を防ぐために、殺菌効果のあるうがい薬を使うのもおすすめです。
アルコールの刺激が強いものは、痛みが出る可能性が高いので、低刺激のうがい薬を使用しましょう。
歯科医院から処方されたうがい薬がある場合は、指示通りに使用します。
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Weltec コンクールF
歯茎のケアや口臭予防でよく使われる薬用マウスウォッシュです。
1回の使用で12時間続く殺菌効果により、細菌の活動抑制や口臭予防の効果が期待できます。
抜歯後の歯磨きQ&A
抜歯後の歯磨きはいつまで気をつける必要がありますか?
抜歯後1週間くらいは、患部の穴や傷から痛みや出血が出やすい状態です。患部に触れないように、気をつけて歯磨きをしましょう。
1週間くらい経って、歯ブラシが患部に触れても痛みを感じないようなら、いつも通りの歯磨きに戻して大丈夫です。
抜歯後の歯磨きが痛いです。なぜですか?
抜歯後の傷の程度にもよりますが、1週間くらいは、歯磨きのときの刺激で痛みが出ることがあります。
抜歯後2〜3日経って、痛み止めが必要ないくらいになったにも関わらず、歯磨きのときだけ痛いようであれば、歯ブラシで患部に触れている可能性があります。
磨き過ぎは傷の治りを遅くする原因となります。痛くないところまで磨き、痛みのあるところは触らないようにしましょう。
ただし、1週間以上痛い場合は、細菌感染やドライソケットの可能性があります。
すみやかに歯科医院で診察を受けましょう。
抜歯後の口臭はいつまで続くの?
口臭は歯の汚れが原因で起こることがあります。
そのため、抜歯後は歯茎の腫れや痛みで磨けない歯の周りに汚れが溜まり、口臭が発生しやすくなります。
1週間前後で通常の歯磨きができるようになれば、汚れがなくなるので口臭も改善します。
抜歯後の歯磨きは無理せずに行いましょう
抜歯後は最低1週間くらいは歯磨きのときに痛みが出たり、血が滲むことがあります。
痛みがある場合は患部をあまり触らないようにして、少しづついつもの歯磨きに戻していきましょう。
365dentistでは、歯科医師運営のオープンチャットやあなたに合った歯科医院探しのお手伝いをしています。抜歯後の歯磨きやお口のトラブルでお悩みの方は、ぜひご利用ください!
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365dentist総監修 歯科医師/ゆきこ
長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務
監修 歯科医師/Naomi
臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター