20代で虫歯だらけになる原因とリスク、改善策と治療費の目安
先生、20代で虫歯だらけだとやっぱり良くないですよね…?
そうですね。虫歯だらけの状態は、口だけでなく健康や実生活にも悪い影響が出るリスクがあります。
今回は、20代で虫歯だらけになる原因とリスク、改善策と治療費の目安についてお話しします!
20代で虫歯だらけになる原因
20代で虫歯だらけになる原因は、以下のような習慣や体質です。
- 糖分の摂取回数が多い
- 歯が汚れている
- 歯の質が酸に弱い
- 唾液の量と質
基本的には、いくつかの原因が関係して虫歯を引き起こすことが多いです。
糖分の摂取回数が多い
虫歯菌は、糖分を素にして歯を溶かす酸を作ります。
そのため、以下のような習慣がある人は、常に虫歯菌に酸の元となる糖分を供給してしまうため、虫歯になりやすいです。
- 間食が多く、ダラダラと食べる習慣がある
- 飴やガムを常に食べている
- 糖分の入った飲み物をちょくちょく飲む習慣がある など
歯が汚れている
歯の汚れは、虫歯や歯周病の原因となる細菌の塊です。
そのため、歯が汚れている人は虫歯菌の数が多く、虫歯になりやすいです。
- 毎日の歯磨きが十分にできていない
- 歯並びが悪くて磨きにくいところが多い
このような人は、歯に汚れが溜まりやすくなります。
歯の質が酸に弱い
虫歯菌が作る酸への耐性が弱い場合は、歯の質が酸に強い人と比べて虫歯になりやすいです。
また、歯にヒビが入っている人も、歯のヒビから虫歯菌が入り込みやすいので虫歯のリスクが高いです。
歯の質は、歯が作られる環境、遺伝、薬剤の影響などで変わります。
歯の質が酸に弱い場合は、フッ素による歯質強化などを積極的に取り入れましょう。
唾液の質と量
唾液の量と質も虫歯に関係します。
唾液には、
- 歯の汚れを洗い流す「自浄作用」
- 酸性になった口の中を中和する「緩衝作用」
があります。
唾液の量が少なくて粘度が高い人は、自浄作用が低いです。
また、緩衝作用が弱い人は歯が虫歯菌の作った酸に晒される時間が長くなるため、虫歯になりやすい傾向があります。
20代で虫歯だらけになるリスク
20代で虫歯だらけになると、以下のようなリスクが高くなります。
- 歯の寿命が短くなる
- 生活の質が低下する
- 見た目や印象に影響する可能性がある
虫歯は口と身体の健康を損なうだけでなく、人とのコミュニケーションで悪い印象を与える要因となるため、放置せずに早く治しましょう。
歯の寿命が短くなる
虫歯になると、治療をしても健康な歯と比べて歯の寿命が短くなる可能性が高いです。
虫歯で歯を削ると、詰め物や被せ物と歯の境目から再度虫歯になることがあります。
また、虫歯が進行して歯の神経を抜くことになると、歯の新陳代謝が行われなくなるため歯質が脆くなってしまいます。
20代という早い段階で虫歯だらけになると、その分早い段階で自分の歯を失うリスクが高いため注意が必要です。
生活の質が低下する
食事をするときに自分の歯で噛むことは、食事を美味しく摂るためにとても大切です。
しかし、虫歯で歯を失うと好きなものを食べることができなくなるため、生活の質が低下します。
残っている歯の本数と食べられる物には、以下のような関係があります。(※)
- 残っている歯の本数:0〜5本
- うどん、バナナ、ナスの煮つけ など
- 残っている歯の本数:6〜17本
- せんべい、きんぴら、レンコン、かまぼこ、おこわ など
- 残っている歯の本数:18〜28本
- フランスパン、酢タコ、スルメイカ、たくあん など
残っている歯の本数が少なくなるほど、柔らかいものしか食べられなくなり、食事の選択の幅が狭くなるのです。
また、虫歯で歯を失って噛み合わせが悪くなると、脳機能の低下、消化機能の低下、頭痛や肩こりなど、全身の状態にも影響を与える可能性があります。
身体の健康を損なうことも、生活の質を低下させる要因となるでしょう。
※出典:老人健康法に基づく歯の健康教育 歯の健康相談の担当者になったら 1989
見た目や印象に影響する可能性がある
虫歯になると、
- 口を開けたときに歯が黒くて不潔に見える
- 虫歯が悪化して起こる口臭で不快な思いをさせてしまう
- 顔が歪む
など、見た目や印象にも悪い影響を与えることがあります。
口を開けたときに歯が黒かったり口が臭かったりすると、相手に不潔な印象を与えます。
また、虫歯になって歯がなくなり噛み合わせが悪くなると、顔が歪むこともあります。
例えば、顎の右側だけ歯がない状態を放置すると、噛み合わせから顔の筋肉や骨のバランスが崩れて歪みが生じるのです。
相手に与える印象が悪くなると、面接やビジネスで良い成績を出すのが難しくなります。
虫歯だらけの人は「自己管理のできない人」という印象も与えかねないため、気をつけましょう。
20代で虫歯だらけを改善する方法
20代で虫歯だらけになっている人は、以下のようにして改善しましょう。
- 虫歯を治療する
- 歯磨きの方法を見直す
- 食習慣を見直す
虫歯を治療する
何より大切なのは、既に虫歯になっている歯を一刻も早く治療することです。
虫歯は、放置しても進行するだけで勝手に治ることはありません。
また、虫歯は進行すればするほど治療が大変になるので、治療費が高額になり治療期間も長くなります。
小さい虫歯なら少し削って詰め物をするだけで治りますが、虫歯が深くなるほど必要な処置も通院回数も増えるからです。
虫歯が悪化しすぎて被せ物をするときや抜歯で失った歯を補填するときに、自費のセラミックやインプラントを選択する場合はもっと治療費が増えます。虫歯は少しでも早く治しましょう。
治療の際は、虫歯だらけの歯に戻らないように歯磨きの方法や食習慣についてのアドバイスを受けるとさらにいいでしょう。
歯磨きの方法を見直す
歯磨きが疎かになると口内の虫歯菌の数が増えるため、さらに虫歯が発生したり悪化したりする可能性が高くなります。
毎食後の歯磨きを習慣化し、正しい方法で歯磨きができるように方法を見直しましょう。
正しい歯磨きの方法は、歯医者で教えてもらえます。
単に歯磨きの方法を指導するだけでなく、個々の虫歯リスク、ライフスタイルなどに応じた歯磨きの方法をアドバイスしてもらえるので活用しましょう。
食習慣を見直す
- 間食が多く、ダラダラと食べる習慣がある
- 飴やガムを常に食べている
- 糖分の入った飲み物をちょくちょく飲む習慣がある など
このような習慣がある人は、歯が酸に晒される時間が長いので、虫歯になりやすいです。
虫歯を治療しても、食習慣による虫歯リスクが高いと再び虫歯だらけになってしまいます。
以下のように対策して、歯が酸に晒される時間を短くするよう努めましょう。
- すぐ手の届くところにお菓子を置いておかない
- スマホをいじりながら食べる、勉強しながら食べるなどの「ながら食い」をやめる
- 水分補給は水やお茶などの当分の入っていないものにする など
どうしても我慢できないときは、酸の素にならないキシリトールのお菓子がおすすめです。
20代で虫歯だらけの治療費の目安
虫歯の治療費の目安は、以下の通りです。(保険診療3割負担の場合)
- 軽度の虫歯:1本あたり約1,500円
- 中度の虫歯:1本あたり約3,000円
- 重度の虫歯(歯の神経の治療が必要な場合):1本あたり約1,500〜3,000円
- 重度の虫歯(抜歯が必要な場合):1本あたり約3,000〜10,000円
この1本あたりの治療費を目安として、虫歯の進行度合い、虫歯治療が必要な歯の本数によって治療費が変わります。
また、上記の治療費に被せ物や入れ歯、インプラントなど、歯の機能を回復させるための補綴処置の費用が追加されます。
補綴処置は、銀歯や入れ歯、ハイブリッドレジンの被せ物やブリッジなどの保険適用のものにするか、審美性や機能性が高いセラミックやインプラント、ノンクラスプデンチャーなどの保険適用外のものにするかで費用が大きく変わります。
まとめ
20代で虫歯だらけになると、口と身体の健康を損なうリスクが高くなります。
虫歯が悪化すると治療費が膨れ上がって治療期間も長くなるため、一刻も早く歯医者に行って改善するようにしましょう。
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365dentist総監修 歯科医師/勝屋友紀子
長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務
監修 歯科医師/Naomi
臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター