口臭の原因、臭い玉がない人の特徴や取り方、予防方法を解説。歯医者でとれる?

1015740 m 予防歯科

最終更新日 2023年10月16日

患者さん
患者さん

口臭の原因にもなる臭い玉って何ですか?

歯科医師
歯科医師

臭い玉は、外から侵入してくる異物や細菌、ウイルスなどの死骸の塊です。

今回は、臭い玉がない人の特徴や取り方、予防方法を解説します!

D5017R.990011W

ない人もいる?臭い玉とは

臭い玉 ない人

臭い玉とは、外から侵入してくる異物や細菌、ウイルスなどの死骸の塊です。

色は喉の奥にある扁桃腺の窪み(陰窩:いんか)に溜まります。

「臭い玉(においだま・くさいたま)」は、ほかに「膿栓(のうせん)」とも呼ばれます。

口を大きく開けたときに喉の奥に白い塊が見えたら、臭い玉の可能性があります。

臭い玉には硫化水素や便のような臭いがするスカトールなどが含まれており、潰れると口臭として口から不快な臭いを放つことがあります。

患者さん
患者さん

じゃあ、臭い玉はない方がいいってことですね?

歯科医師
歯科医師

いいえ。臭い玉は身体の免疫システムにより、健康な人にもできるものなんです。

基本的には潰れる前に自然になくなるので、臭い玉ができたからといって、必ずすべて取らないといけないわけではないんですよ。

臭い玉は健康な人にもある

臭い玉は、急性扁桃腺のような病気によって作られることもありますが、基本的には身体の免疫システム上、誰にでも発生するものです。

大阪府高槻市の小中学生を対象とした臭い玉の有無に関する調査(※)では、35%の小学生、30%の中学生に臭い玉があったという結果が出ており、健康な状態でも免疫システムによって、一定の人に臭い玉があることが報告されています。

つまり、臭い玉ができるということは免疫システムがきちんと働いており、外部から侵入する細菌やウイルスから身体をきちんと守ってくれているということです。

※出典:鈴木 哲(1967) 慢性口蓋扁桃炎の病態に関する臨的研究 耳鼻咽喉科臨床/60 巻7号 P555-574

通常は何もしなくても臭い玉はなくなる

臭い玉は、唾液による自浄作用で扁桃腺から剥がれてなくなったり、物を飲み込むときの刺激で自然に取れたりします。

口を開けたときに臭い玉が喉の奥に見えたとしても、自分で無理に取ろうとすると傷をつけて余計に臭い玉が増えたり、扁桃炎を発症したりするので注意しましょう。

臭い玉がない人とある人の違いは?

臭い玉 ない人

臭い玉は、できやすい人とできにくい人がいます。

  • ドライマウスの人
  • 慢性的な鼻炎がある人
  • 扁桃炎になりやすい人

これらの人は、臭い玉ができやすい傾向があります。

ドライマウスの人

ドライマウスとは、唾液の分泌が少ないために、口の中が乾燥しやすい人のことです。

ドライマウスの原因はさまざまありますが、口で呼吸する習慣のある人は口が乾きやすいです。

ドライマウスになると口内細菌が増えやすくなるため、扁桃腺の働きが活性化して臭い玉ができやすくなります。

慢性的な鼻炎がある人

慢性的な鼻炎や花粉症などで鼻水が出やすい人は、臭い玉ができやすいです。

鼻と喉は繋がっているため、喉に流れ落ちる鼻水により臭い玉ができやすくなります。

また、鼻炎を抑える薬は唾液分泌を抑える作用があるため、ドライマウスを誘発しやすいことも臭い玉が増える原因となります。

扁桃炎になりやすい人

扁桃炎になると、病気が治る過程で出る細菌の死骸の量が増えるので、臭い玉ができやすくなります。

臭い玉の取り方

臭い玉 ない人

臭い玉は、以下の方法で取り除くことができます。

  • うがい
  • 綿棒で取る
  • シャワーを喉に当てる
  • 耳鼻咽喉科で除去してもらう

ただし、臭い玉は身体の免疫システムによって慢性的にできるものなので、一時的に除去してもまた臭い玉は溜まります。

潰れて口臭になるほど臭い玉を増やさないためには、歯磨きやうがいなどで口内を清潔にしておくことが大切です。

うがい

ガラガラと強めにうがいをして、喉を動かすことで臭い玉を取り除きます。

綿棒で取る

口を大きく開けて、臭い玉の下を綿棒で軽く押して取り除きます。

強く押しすぎると、嘔吐反射を引き起こしたり、喉を傷つけてしまう危険があるので注意しましょう。

また、綿棒で臭い玉を潰してしまったり、陰窩に押し込んでしまって取れなくなったりするので、無理に綿棒でいじるのはおすすめしません。

シャワーを喉に当てる

口を開けて喉にシャワーを当て、臭い玉を洗い流します。

水圧で臭い玉が取れるので、うがい感覚で行うことができます。

耳鼻咽喉科で除去してもらう

耳鼻咽喉科で、生理食塩水と専用の機器を使って臭い玉を取ってもらうこともできます。

歯医者でも口腔外科では取り除いてくれる場合もありますが、耳鼻咽喉科のほうが一般的です。

綿棒などで自分で取り除くのは、リスクがありますが、耳鼻咽喉科なら専門家が臭い玉を取り除いてくれるので安全です。保険適用で100円ほどなので、臭い玉を除去したい場合は病院で行うのがおすすめです。

臭い玉の予防方法

臭い玉 ない人

臭い玉は、鼻や口から侵入してくる異物や細菌、ウイルスが原因で作られます。

臭い玉を予防するには、以下の方法で口内を清潔に保ち、外部から侵入してくる異物、細菌、ウイルスを増やさないことが大切です。

  • こまめにガラガラうがいをする
  • 歯磨きを適切に行う
  • 鼻呼吸でドライマウスを防ぐ

歯磨きの方法の見直しをすることや、歯科医院のクリーニングで定期的に歯石を除去してもらうことも、口内を清潔に保つために効果的です。

また、歯並びや噛み合わせによって口がポカンと開いてしまうことで口呼吸になっている場合は、矯正治療を行って唇を閉じられるようにすると、鼻呼吸に移行しやすいです。

臭い玉はセルフケアで予防しよう

臭い玉 ない人

臭い玉は、ない人とある人がいます。

体質によっても異なりますが、臭い玉をできるだけ溜めないようにするには、日ごろの歯磨きやうがいで口内を清潔にしておくことが大切です。

365detistでは、歯科医師運営のオープンチャットを開設しています!

お口の健康と美に関するご相談やあなたに合った歯科医院のご提案も可能なので、ぜひ遊びに来てくださいね!

関連記事:コンクールfの効果は?殺菌力がすごいって本当?

関連記事:気になる口臭の原因と対策

関連記事:【歯科医師解説】歯磨きの時間はどのくらいが適切なの?最適な回数や時間帯も教えます。

n10g4rn9 l03ypdEdkwpnkGLSbrpzM1zEliFJxqwjryrSAB25AeORlOrnS5iKK nUYXrnh9jZas1Ze40WJvxRSr4iXtJ365dentist総監修 歯科医師/ゆきこ 

長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務

UyRZkXPjQvAn5BK9ai6vfhAEgYGCePrS3Id158EZKuev 2TIlSXaZPkxY9dJ 3vCTCm7hqIEw6AzmlpdiuMD8H 9aD01UftplKrgMtn7dmYe監修 歯科医師/Naomi

臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター

コメント

You cannot copy content of this page