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歯ぎしり用マウスピースのデメリットは?効果や費用を解説します。
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歯ぎしり用マウスピースのデメリットは?効果や費用を解説します。

患者さん
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歯ぎしりがひどくて、歯ぎしり用のマウスピースをすすめられています。
使わないといけないものですか?

歯科医師
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歯ぎしりは、歯・顎の関節・咬筋などにダメージを与えることがあるため、程度によっては歯ぎしり用マウスピースの使用がおすすめです。

今回は、歯ぎしり用マウスピースのデメリット、効果や費用について解説します!

歯ぎしり用マウスピースとは?

歯ぎしり マウスピース

歯ぎしり用のマウスピースとは、就寝中の歯ぎしりによる歯・顎の関節・咬筋(※)などへのダメージを軽減するためのマウスピースです。

※咬筋→噛むときに使われる頬の筋肉

歯科では「ナイトガード」と呼ばれています。

歯ぎしりは、就寝中に脳がストレス解消などのために無意識下で行われることが多いです。

ギリギリと上下の歯を動かす、カチカチと細かく何回も噛む動作を繰り返す、強く食いしばるなどして、歯や顎の関節、咬筋などに負担をかけます。

人によって歯ぎしりの程度は異なり、ひどい歯ぎしりを日常的に行っている場合は、以下のようなトラブルを引き起こすことがあります。

  • 歯の先端がすり減る
  • 歯の根元が欠ける
  • 咬合性外傷による神経や歯周組織へのダメージ
  • 詰め物や被せ物が壊れる
  • 顎関節症 など

基本的に無意識に行われるため、自分でコントロールすることは難しく、歯ぎしりから歯や顎関節などを守るためには、歯ぎしり用マウスピースを使うのが望ましいです。

歯ぎしり用マウスピースのデメリット

歯ぎしり マウスピース

歯ぎしり用マウスピースは、歯や顎関節などを守りトラブルを防ぐことができますが、以下のようなデメリットもあります。

  • 定期的にマウスピースのチェックが必要
  • 作成費や維持費がかかる
  • 慣れるまでは不快に感じることがある
  • 清潔に保つためのお手入れが必要

定期的にマウスピースのチェックが必要

マウスピースが歯ぎしりによってすり減っていくため、ある程度時間が経つと、マウスピースに穴が空いたり壊れたりします。

そのため、3〜4ヶ月に1回ほどのペースで歯科医院に通い、マウスピースの状態をチェックしてもらう必要があります。

作成費や維持費がかかる

歯ぎしり用マウスピースの作成は保険適用となりますが、3割負担の場合、作成に3,000〜5,000円ほどの費用がかかります。

また、マウスピースのチェックにかかる通院や修理・調整費用、壊れた場合は再び作成費が発生するため維持費も必要です。

ただし、歯ぎしりによるダメージで歯の治療を行ったり、破損した被せ物の作り直しをしたりする場合にも費用がかかります。

歯ぎしりで歯がダメになったうえに費用を払うよりは、歯ぎしり用マウスピースを使用して歯を健康に保つ方が将来的なメリットが大きいです。

慣れるまでは不快に感じることがある

異物を口に入れて寝ることになるため、装着に慣れるまで、マウスピースを不快に感じてしまうことがあります。

歯ぎしり用マウスピースには、やわらかい素材のソフトタイプと硬いハードタイプがあります。

ソフトタイプは比較的違和感が少ないため、選べる場合はソフトタイプから始めてみるのがおすすめです。

ただし、ソフトタイプはやわらかいため穴が空きやすく、壊れやすいため注意しましょう。

清潔に保つためのお手入れが必要

マウスピースは、装着のたびに唾液や口内細菌が付着して汚れます。

外したら必ず水道水で洗い、定期的に洗浄剤に漬けるなどして清潔にしておく必要があります。

洗浄を怠ると、マウスピースに付着した細菌が原因で虫歯や歯周病、口臭などを引き起こすリスクが高まります。

歯ぎしり用マウスピースの効果

歯ぎしり マウスピース

歯ぎしり用マウスピースにはデメリットもあります。

しかしそれ以上に、歯や顎の関節、咬筋へのダメージを抑えることにより、以下のようなトラブルを予防する効果が期待できます。

  • 歯の先端がすり減る
  • 歯の根元が欠ける
  • 咬合性外傷による神経や歯周組織へのダメージ
  • 詰め物や被せ物が壊れる
  • 顎関節症 など

歯の先端がすり減るのを予防できる

歯ぎしりをすることで、歯がすり減ってしまうことがあります。

噛み合わせが強く当たるところは特に削れやすいため、歯の先端が斜めに削れてしまうことで見た目にも影響を与えることがあります。

また、歯がすり減って噛み合わせが低くなることで噛み合わせや歯並びが悪くなることもあります。

歯の根元が欠けるのを予防できる

歯ぎしりによって、歯にさまざまな方向からの圧力がかかるため、地震で崩壊する部屋の壁のように、歯の根元の表面が剥がれ落ちて欠けてしまうことがあります。

歯の根元が欠けると、温度変化や歯ブラシがふれたときの刺激が伝わりやすくなり、知覚過敏を引き起こすことがあります。

咬合性外傷による神経や歯周組織へのダメージを予防できる

歯に強い力が慢性的にかかることで、歯の神経や歯周組織にダメージを与えることがあります。

歯の神経はダメージを受けると炎症を起こし、激しい痛みを引き起こします。

最悪、歯の神経が死んでしまうこともあり、歯の寿命が短くなる原因となります。

また、歯周組織にダメージを受けると歯周病が悪化しやすく、歯を失う確率が高くなります。

詰め物や被せ物が壊れるのを予防できる

歯ぎしりによる力で詰め物や被せ物が壊れることがあります。

壊れてしまった詰め物や被せ物は、基本的に作り治しとなり治療費がかかります。

自費で作るセラミックの被せ物やインプラントがダメになってしまうと費用負担が大きくなる可能性が高いです。

顎関節症を予防できる

歯ぎしりをすると、口周りの筋肉や顎関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。

顎関節症とは、口が開かなくなったり顎関節に痛みが出たりするものです。

歯ぎしり用マウスピースを活用して歯を守ろう

歯ぎしり マウスピース

歯ぎしり用マウスピースは、歯ぎしりによるダメージから歯を守ってくれる優れものです。

歯ぎしりをしている方は、将来的な歯の健康を考えて、歯ぎしり用マウスピースを検討するのがおすすめです。

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長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務

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臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター