口内炎に効くおすすめの市販薬5選
矯正をしていると、たまに口内炎ができて痛いです。口内炎に効く市販薬はありますか?
口内炎の市販薬なら、口内炎の痛みや炎症を緩和させる成分が配合された薬がおすすめです。
今回は、口内炎に効くおすすめの市販薬5選をご紹介します!
口内炎に効く市販薬の成分
口内炎に効く市販薬の基本成分は、軟膏やパッチなどに使われる外用薬と錠剤などの飲み薬に使われる成分で異なります。
外用薬(軟膏・パッチなど)の成分
- ステロイド性
- トリアムシノロンアセトニド
- 非ステロイド性
- アズレンスルホン酸ナトリウム
- グリチルレチン酸
いずれも口内炎の炎症や痛みを抑える作用があります。ステロイド性と非ステロイド性の違いは、口内炎の痛みや炎症が起こる過程をどのタイミングでブロックするかです。
口内炎の痛みや炎症は、アラキドン酸という物質が酵素を介して炎症や痛みを起こす物質を作ることで起こります。
非ステロイド性の成分は、アラキドン酸が酵素を介して痛みや炎症を起こす過程に干渉して、口内炎の症状を緩和します。一方、ステロイド性の成分は、アラキドン酸の働きそのものを阻害して痛みや炎症を元からブロックします。
そのため、ステロイド性の成分の方が非ステロイド性の成分よりも口内炎を治す力が強いです。
口内炎の炎症を抑える成分のほかに、口の粘膜組織を修復する「アラントイン」や殺菌消毒効果のある「セチルピリジニウム塩化物水和物」などが含まれているものもあります。
飲み薬の成分
- トラネキサム酸
- ビタミン類
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンC など
トラネキサム酸は、身体の内部から口内炎の炎症を抑えます。また、ビタミン類は口の粘膜のバリア機能を高める効果があります。
口内炎に効く市販薬の選び方
口内炎の薬は外用薬と飲み薬があり、いずれも口内炎を改善する成分が配合されています。
外用薬は口内炎に直接作用するのに対して、飲み薬は身体の内部から口内炎に作用するため、痛みや口内炎による炎症がひどい場合には外用薬を用いるのがおすすめです。
外用薬にもさまざまなタイプがあるので、飲み薬も含めて、どんなときに使うのがおすすめかご紹介します!
外用薬
外用薬は大きく分けて、以下の3タイプあります。
- 軟膏タイプ
- パッチタイプ
- 液体タイプ
軟膏タイプ
口内炎をカバーして、食べ物や矯正器具などが当たる痛み(接触痛)を和らげます。
口内炎が群発しているとき、炎症の範囲が広くてパッチが貼れないときなどの使用に向いています。
パッチタイプ
軟膏タイプよりも口内炎をしっかりカバーできます。唾液などで薬が流れにくいので、接触痛を抑えながら薬の成分を留めておくことができます。
口内炎がたくさんできているときはパッチだけでカバーできないため、口内炎の数が少ないときの使用に向いています。
液体タイプ
薬液を口内炎に噴霧するものや、うがい薬として使うものがあります。
口内炎がたくさんあるとき、指が届かなくて軟膏が塗りにくいとき、痛くて触りたくないときなどの使用に向いています。
飲み薬
口の中に外用薬を塗りたくないときや、身体の内側から改善したいときにおすすめです。
口内炎に効くおすすめの市販薬5選
口内炎の痛みや炎症に効く市販薬を5つご紹介します!
軟膏タイプ
ステロイド性|トラフル軟膏PROクイック
おすすめポイント
- ステロイドの「トリアムシノロンアセトニド」配合
- 口内炎に密着しやすい軟膏タイプ
- 年齢制限がないので子どもにも使える
トラフル軟膏PROクイックは、市販で買える中でも特に効果の高い成分が配合されている「第二類医薬品」に分類される口内炎治療薬です。口内炎を早く治したい方におすすめです。
非ステロイド性|サトウ口内軟膏
おすすめポイント
- 非ステロイド性の「アズレンスルホン酸ナトリウム」と「グリチルレチン酸」をダブル配合
- 「セチルピリジニウム塩化物水和物」の抗菌作用で口内炎の周りを清潔に保つ
- 口の中でゼリー状に固まるので、口内炎に留まりやすい
非ステロイド性の口内炎治療薬をお探しの方におすすめです。
口内炎に塗ると軟膏がゼリー状に固まるため、唾液で流されにくく、口内炎の炎症を抑えながら、痛みを引き起こす外的な刺激から守ってくれます。
パッチタイプ
ステロイド性|口内炎パッチ大正クイックケア
おすすめポイント
- ステロイド成分「トリアムシノロンアセトニド」配合
- 口の中でパッチが溶けないので、口内炎をカバーする力が高い
- セルロースのパッチなので、万が一飲み込んでも大丈夫
口内炎に優れた効果を発揮するステロイド性の口内炎パッチです。
絆創膏のように口内炎の上に貼り付けるだけで、効果を発揮します。自然に剥がれてくるので、剥がれたら新しいパッチに張り替えましょう。
非ステロイド性|口内炎パッチ大正A
おすすめポイント
- 非ステロイド性の「グリチルレチン酸」と「シコンエキス」配合
- 口内炎の炎症と痛みを抑えながら、粘膜の形成を促して治りを早める
- 飲み込んでも安全なセルロース性のパッチなので安心
大正製薬から出ている、非ステロイド性の口内炎パッチです。
0.1mmの極薄パッチで、できるだけ違和感が出にくいように作られています。
液体タイプ
チョコラBB口内炎リペアショット
おすすめポイント
- 非ステロイド性の「アズレンスルホン酸ナトリウム」で炎症を鎮める
- 外出先や持ち運びに便利なスプレータイプ
- のどが腫れて辛いときにも使える
抗炎症成分のアズレンスルホン酸ナトリウムと、殺菌成分のセチルピリジニウム塩化物を配合したスプレータイプの薬です。
手を汚さずに清潔に使えるので、外出先でのケアに向いています。
口内炎に効く市販薬の注意点
口内炎の市販薬を使用する場合は、以下のことに気をつけましょう。
- 市販薬が効く口内炎の種類は限られている
- 子どもの口内炎は薬の対象年齢を確認する
市販薬が効く口内炎の種類は限られている
代表的な口内炎には以下のようなものがあります。
- 免疫力の低下や疲労、ストレスが原因で発症する「アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)」
- 矯正器具の擦れ、火傷、頬を噛むことなどが原因で発症する「カタル性口内炎(外傷性口内炎)」
- 単純ヘルペスウイルスによる「ヘルペス性口内炎」
- カビの一種であるカンジダ菌による「カンジダ性口内炎」
ほかにも、梅毒・淋病・クラミジアなど、性感染症(STD)による口内炎などもありますが、
市販薬が効くのはアフタ性口内炎とカタル性口内炎のみです。
アフタ性とカタル性以外の口内炎に市販薬は効かないので、以下のような場合は、病院を受診しましょう。
- 1週間ほど市販薬を使用したのに治らない
- 口内炎が大きくなっている
- 繰り返し口内炎ができる
- 同時にたくさん口内炎ができる
- 白い苔のような斑点が口中にできる
- 小さい水ぶくれが口だけでなく唇や皮膚にも多発している
子どもの口内炎は薬の対象年齢を確認する
子どもにも口内炎ができることがありますが、市販薬には年齢制限があり、子どもが使用できないものがあります。
使用する場合は対象年齢を確認し、使用上の用法・用量を守って使いましょう。また、保護者が薬を塗布するなど、目の届くところで使用するようにします。
市販薬以外の口内炎の治し方
市販薬で口内炎を治す以外に、以下の方法で対処することも可能です。
- ビタミンを摂る
- 生活習慣を整える
- 病院へ行く
ビタミンを摂る
ビタミンは口の粘膜に潤いを与えて保護する働きがあります。口内炎を早く改善するためにビタミンを含む食べ物や飲み薬・サプリなどでビタミンを摂取しましょう。
特に、ビタミンB1、B2・B6などのビタミンB群は粘膜の保護だけでなく、ストレス緩和や免疫機能向上などの働きがあり、身体の健康維持にとても重要なビタミンです。
ストレスや免疫力の低下によって口の粘膜が刺激に敏感になり、矯正器具の刺激に負けて口内炎になってしまうこともあるので、ビタミンの摂取は大切です。
生活習慣を整える
口内炎ができるときは、身体が疲れているサインです。睡眠を十分にとり、規則正しい生活を心がけましょう。
また、口が不潔だと細菌の増殖により口内炎が悪化することがあるので、毎食後に歯磨きを行って口の中を清潔にすることも大切です。
病院へ行く
耳鼻咽喉科、歯科、内科、皮膚科で口内炎を診てもらうのもひとつの方法です。
歯科ならレーザーを口内炎に照射して消毒や殺菌を行い、痛みと炎症を抑える処置が可能です。
市販薬を活用して口内炎を改善しよう
口内炎は体の疲れやストレスから起こることもありますが、矯正中に器具が粘膜に擦れたり入れ歯が当たったりして口内炎になることもあります。
市販の口内炎治療薬なら薬局やネットショッピングなどで買うことができます。
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365dentist総監修 歯科医師/ゆきこ
長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務
監修 歯科医師/Naomi
臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター