矯正は痛い?死にそうに痛い思いをしないためのコツとは
矯正治療は死にそうなくらい痛いという人の話を聞いたことがありますか?
痛みの感じ方には個人差があるので、人によっては「死にそう」「耐えられない」などと感じる場合があるかもしれません。
今回は、矯正治療で痛みを感じる原因と対処法、痛い思いをしないための矯正後のケアと注意点についてお話しします!
死にそうに痛い?矯正中に痛みを感じる原因と対処法
矯正中は、以下のようなことが原因で痛みを感じることがあります。
・歯が動く痛み
・ワイヤー、マウスピース、アタッチメントが当たる痛み
・噛む刺激による痛み
・矯正以外の口のトラブルによる痛み
ひとつずつ原因と対処法を確認してみましょう。
矯正が死にそうなくらい痛い原因①|歯が動く痛み
矯正中は歯を引っ張ったり押したりする力によって、歯が動くときに痛みを感じることがあります。
歯に矯正器具で力を掛けると、歯茎の中では「歯骨細胞」が働き、歯の根の周りの骨を溶かしながら誘導した位置に歯が移動します。
このときに問題になるのが、同時に「プロスタグランジン」という炎症物質が分泌されることです。
プロスタグランジンは痛みや熱、腫れを引き起こす作用があり、これが矯正で歯が動くときの痛みを引き起こす原因となります。
歯が動く痛みの対処法
歯が動く痛みは、歯に新しい力を掛けてから2〜3日がピークです。1週間くらいで落ち着くのが一般的なので、矯正中ずっと痛い思いをするわけではありません。
歯医者でワイヤーを調節したり新しいマウスピースに交換したあとに歯が痛む場合は、2〜3日は様子を見て、痛みが落ち着くのを待ちましょう。
痛みがある際は歯医者からもらった痛み止めを飲むと痛みを緩和できます。
痛み止めを飲んでも効かない場合は、歯を動かす力が強すぎるなど、何らかの問題が起きている可能性があるので、歯医者に連絡しましょう。
また、痛みが強いところを冷やして炎症を抑えるのも効果的です。
氷を口に含んで痛い場所に当て、舐めて溶かすようなイメージでゆっくりと冷やします。
氷を噛むとその刺激で痛みが酷くなるので、噛まないように注意しましょう。
矯正が死にそうなくらい痛い原因②|ワイヤー、マウスピース、アタッチメントが当たる痛み
矯正中に死にそうなくらい歯が痛いと感じる2つ目の原因は、ワイヤー、マウスピース、アタッチメントなどの矯正器具によるものです。
・ワイヤーの端が頬に刺さって痛む
・マウスピースの縁が頬に擦れて痛む
・マウスピース矯正で装着するアタッチメントが食事中に引っかかって痛む など
このように、矯正装置が何らかの原因で口に当たったり引っかかったりして痛むことがあります。
ワイヤー、マウスピース、アタッチメントによる痛みの対処法
ワイヤー、マウスピース、アタッチメントなどの矯正器具が口の中に当たって痛む場合は、基本的に歯医者に連絡して調整してもらいましょう。
ワイヤー矯正の場合は、歯医者で調整してもらうまでの間、矯正用ワックスという粘土をワイヤーが飛び出ているところに着けて応急処置をしておくことができます。
矯正用ワックスは歯医者で矯正を始めたときに渡されるか、必要に応じて歯医者で購入できることが多いです。
マウスピースの縁が当たる場合は、尖っている部分を爪切りで切ったり、ヤスリで磨いたりして対処します。
ただし、必要以上にマウスピースを爪切りで切り落としてしまったり、ヤスリで削りすぎてしまったりするのはよくありません。
できるだけ歯医者で調整してもらうのが無難です。
アタッチメントの場合は、自分で調整することができません。歯医者で調整してもらいましょう。
矯正が死にそうなくらい痛い原因③|噛む刺激による痛み
矯正装置で歯に力を掛けた直後に固い食べ物を噛むと、その刺激で歯が痛むことがあります。
噛む刺激で起こる痛みの対処法
噛む刺激による痛みも、歯が動くときの痛みと同じように少しずつ治っていきます。
数日間は柔らかい食べ物を中心とした食事をして、様子を見ながら固い食べ物を増やすようにしましょう。
歯が動く痛みが落ち着くタイミングで、噛むときの痛みも気にならなくなることが多いです。
いつまでも痛みが落ち着かない場合は、歯医者に連絡して診てもらいましょう。
矯正が死にそうなくらい痛い原因④|矯正以外の口のトラブルによる痛み
ケア不足により虫歯や歯周病になると、歯や歯茎に痛みを感じることがあります。
矯正中は歯磨きがしにくくなるため、虫歯や歯周病などのトラブルを起こすリスクが高くなります。
矯正中に虫歯や歯周病になった場合は、状況によっては矯正治療を中断して治療しなくてはいけない場合があります。
矯正期間が伸びる原因になるので、注意しましょう。
口のトラブルによる痛みの対処法
虫歯や歯周病などの口のトラブルを防ぐには、毎日の歯磨きが大切です。
矯正中にどのようなケアをすべきかは、矯正器具によって異なります。
矯正を始めたときに歯医者で歯磨き指導を受けることができるので、よく聞いて実践しましょう。
もし歯の痛みや歯茎の腫れを発見した場合は、歯医者に連絡して診てもらうのがおすすめです。
矯正後のケアと注意点
歯医者でワイヤーの調整をしたあと、新しいマウスピースに交換したあとは、歯に新しい力が加わるので痛みを感じやすいタイミングです。
・固いものを強く噛む
・ワイヤーを引っ張る
・ワイヤーに絡まった食べ物を取るときに爪楊枝や割り箸で歯やワイヤーをグリグリと押す
このように歯に強い刺激を与えるのはやめましょう。
また、暑いお風呂に長時間浸かったりお酒をたくさん飲んだりすると、血行が良くなって痛みが酷くなる可能性があります。
お風呂は軽く済ませて、お酒を飲む場合は少し飲む程度に留めましょう。
まとめ
矯正中に歯が痛む原因は、以下の4つです。
・歯が動く痛み
・ワイヤー、マウスピース、アタッチメントが当たる痛み
・噛む刺激による痛み
・矯正以外の口のトラブルによる痛み
歯が動く痛みは、長くても1週間ほどで落ち着くことが多いので、歯医者でもらった痛み止めを飲んで様子を見ましょう。
痛み止めが効かない、矯正装置が当たる、原因がよくわからないけれど歯が死にそうなほど痛いという場合は、我慢せずに歯医者に連絡するのがおすすめです。
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365dentist総監修 歯科医師/ゆきこ
長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務
監修 歯科医師/Naomi
臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター