矯正歯科は虫歯を教えてくれないの?矯正中の虫歯予防方法も教えます!
先生!矯正歯科の先生は、矯正中に虫歯になっても教えてくれないって聞いたのですが、
本当ですか?
矯正中は、装置が歯について虫歯のリスクが高くなるので、もし本当に矯正歯科で虫歯を教えてくれないなら心配ですよね。
今回は、矯正中の虫歯への対応や予防法についてお話ししましょう!
矯正中の虫歯への対応|矯正歯科では虫歯を教えてくれないの?
「矯正歯科では虫歯を教えてくれないの?」
基本的に矯正歯科でも虫歯を見つけたら治療をおすすめします。
ただし、さまざまな理由から虫歯の発見が遅くなることは考えられます。
一般歯科に虫歯チェックを任せている場合。
矯正歯科の先生は毎月歯ならびについてはしっかりチェックしていますが、虫歯については一般歯科の先生にお任せしているという方もいます。
その場合は虫歯について触れずに矯正治療を行っている場合があります。
矯正歯科では見つけにくい虫歯
矯正歯科では毎回歯科健診をするわけではありません。
歯と歯の間のムシ歯や詰め物の下が虫歯になっている場合は、
一見虫歯があるかはわからず、一般歯科で検査をしてもらうことで発見される場合が多いです。
矯正中に虫歯がある場合のの問題点
- ワイヤー矯正の場合
- ブラケットやワイヤーが邪魔になり、適切な虫歯治療ができない場合がある
- 虫歯の部位によっては、ブラケットやワイヤーを外す必要がある
- マウスピース矯正の場合
- 虫歯治療で歯の形が変わると、マウスピースの作り直しが必要になる
矯正中の虫歯の治療時期
矯正中に虫歯が見つかった場合は、矯正歯科と一般歯科で相談をしながら治療を行います。
虫歯の大きさによって、治療のために一時的にワイヤーやブラケットを外したり、マウスピースを作り直したりする必要があります。
そのため、痛みの有無と虫歯治療後の矯正事情を考慮して矯正医が緊急性を判断し、タイミングを決定します。
小さな虫歯
穴の空いている範囲が狭くて小さな虫歯は、歯を少し削って歯科用樹脂で埋めるだけの簡単な治療で終わることが多いです。
痛みも出にくいため、矯正治療に支障のないタイミングで速やかに治療を行い、虫歯治療後すぐに矯正治療を再開します。
大きな虫歯
歯に穴が空いて痛みを感じるほど虫歯が大きくなっている場合は、すぐに矯正を中断して虫歯治療に専念します。
大きな虫歯は歯を削り、金属やセラミックの詰め物や被せ物をする場合が多いです。
治療には最低2〜3回、歯の神経に達するほどの虫歯の場合は4回以上の通院が必要になるため、矯正治療の再開までに1ヶ月以上の時間がかかります。
矯正中の虫歯の予防方法
矯正中は、ブラケットやワイヤーがつくことで歯磨きがしにくくなったり、マウスピースで唾液の循環が悪くなったりすることで、虫歯のリスクが高くなります。
以下のことを意識して、矯正中も虫歯予防を心がけましょう。
- 歯磨きを丁寧にこまめに行う
- 虫歯になりにくい生活習慣を心がける
- 定期的なクリーニングを受ける
歯磨きを丁寧にこまめに行う
食べかすや歯垢が溜まると、虫歯になりやすいです。歯磨きを丁寧に、こまめに行うようにしましょう。
ワイヤー矯正の場合はブラケット周りやワイヤーの下に注意
ワイヤー矯正の場合は、ブラケットの周りやワイヤーの下に食べかすや歯垢が溜まりやすいです。
食事のあとは、歯ブラシやワンタフトブラシを使って、丁寧に歯磨きをしましょう。
マウスピース矯正は装着前の歯磨きを必ず行う
マウスピース矯正の場合は、歯磨きをせずにマウスピースをつけると、食べかすや歯垢が歯に停滞して虫歯のリスクが格段に高くなります。
マウスピースをつける前は、必ず歯磨きをしましょう。
もし歯磨きができない場合は、水やマウスウォッシュで強めにブクブクうがいを行い、できるだけ食べかすがついていない状態でマウスピースを装着します。
その後、歯磨きができるタイミングで歯磨きをして、マウスピースも洗いましょう。
歯科医院で歯磨き指導を受けるのがおすすめ
歯科医院では、お口のプロである歯科医師や歯科衛生士が、歯磨きを効率よくしっかりと行うためのアドバイスをしてくれます。
使用している矯正装置や生活習慣に応じて、あなたにぴったりの方法を指導してくれるので、矯正が始まったら歯科医師または歯科衛生士に歯磨きの方法を教えてもらうのがおすすめです。
虫歯になりにくい生活習慣を心がける
虫歯菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖分を餌にして歯を溶かします。
糖分に歯が晒される時間が長いと、それだけ虫歯菌が活動する時間が長くなるため、虫歯のリスクも高くなります。
ダラダラと長い時間おやつを食べたり、ちょこちょこと糖分の含まれる飲み物を飲む習慣があると、虫歯になりやすいので、気をつけましょう。
定期的にクリーニングを受ける
矯正中は歯磨きが難しくなるので、セルフケアだけで落とせない汚れが多くなります。
歯石が溜まって虫歯や歯周病を誘発したり、口臭の原因になったりすることもあるので、定期的に歯科医院でクリーニングを受けるといいでしょう。
クリーニングは、虫歯の早期発見にも繋がります。
ただし、矯正治療をしている歯科医院とは別の歯科医院でクリーニングを受ける場合は、矯正医に相談してから通院するのが望ましいです。
クリーニングの際に虫歯が見つかったからといって、矯正医に相談せずに治してしまうと、矯正計画に支障が出る恐れがあります。
虫歯が見つかった場合は、余程の緊急事態を除き、まずは矯正医に相談して、指示を仰ぎましょう。
矯正中の虫歯は矯正医に相談して対応しよう
矯正中は、ブラケットやワイヤー、マウスピースなどの矯正装置を使うため、歯に汚れが溜まりやすく落としにくい状況が数年間続きます。
虫歯のリスクが高くなるため、丁寧な歯磨きで虫歯予防を心がけ、虫歯になった場合は、速やかに矯正医に相談しましょう。
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365dentist総監修 歯科医師/勝屋友紀子
長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務
監修 歯科医師/Naomi
臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター