矯正中の外出であると便利なもの紹介します。
矯正中の外出でのお手入れやトラブルが心配なのですが、外出するときに持っておくといいものはありますか?
そうですね、確かに矯正中は虫歯や歯周病になりやすいですし、歯に矯正装置が着きますから、いつもと違う環境になって不安ですよね。
今回は、矯正中の外出であると便利なものをご紹介します!
矯正中に外出するときにあると便利なもの
矯正中の外出では、以下のアイテムがあると便利です。
- 食後のお口のケアアイテム
- トラブル時の応急処置アイテム
- キシリトール100%のお菓子
食後のお口のケアアイテム
食後のお口のケアで持っておくと便利なものは、以下の5つです。補助用具はいくつか種類があるので、使用している矯正装置や歯の状態に合わせて選びます。
- 歯ブラシ
- 歯磨き粉
- 補助用具
- フロス
- 歯間ブラシ
- ワンタフトブラシ
- 使い切りタイプのマウスウォッシュ
- 顎関ゴムの予備(歯科医師から使用指示がある方のみ)
外出先で歯磨きができるかどうかは、そのときになってみないと分からないことが多いです。
5つのアイテムを持っていれば、どんな場面にも対応できるので便利です。
また、マウスピース矯正をしている方は、上記に加えて以下の4つのアイテムがあるとさらに安心です。
- 手指消毒剤
- マウスピース用ケース
- アライナーチューイ
- 矯正装置用抗菌スプレー
歯ブラシ・歯磨き粉・補助用具・マウスウォッシュ
歯磨きができるとき、歯磨きができないときの状況に応じてアイテムを使い分けるといいでしょう。
歯磨きができるとき
外出先で丁寧に歯磨きができるときは、歯磨き粉を付けた歯ブラシで全体を磨いたあとに、補助用具を使用してワイヤーの下や歯と歯の間にある隙間などの細かい汚れと食べかすを落としましょう。
歯磨きができないとき
歯磨きができないときは、使い切りのマウスウオッシュでよくうがいをして、できるだけ食べかすや汚れがない状態にします。
もし大きな食べかすが前歯などに着いていたら、歯間ブラシ、ワンタフトブラシ、フロスのいずれかを使用して、気になるところの食べかすだけをサッと落とします。
マウスピース矯正の場合、外出時の食後の歯磨きよりもマウスピースの装着が優先されます。歯磨きに十分な時間が取れないときでも、最低限のケアができるように準備しておきましょう。
顎関ゴムの予備
ワイヤー矯正、マウスピース矯正ともに、歯の動きを補助するための「顎関ゴム」の使用を歯科医師から指示されることがあります。
顎関ゴムは、食事や歯磨きの際に自分で着け外しをする必要があります。
顎関ゴムの使用を指示されたときは予備を用意しておき、食後のお口のケアが終わったあとに装着しましょう。
マウスピース矯正の方が追加で持っておきたいアイテム
マウスピース矯正の方は、食事でマウスピースを外したときに役立つアイテムを持っておくといいでしょう。
手指消毒剤
マウスピースを外す際に手を口の中に入れるため、ウイルス対策として使用するのにおすすめです。
マウスピース用ケース
食事の際に外したマウスピースを一時的に保管するために使用します。
ケースに入れずにティッシュで包んでテーブルの上に置いたり、そのままカバンに入れたりすると、マウスピースの紛失や変形の原因になるため注意しましょう。
アライナーチューイ
アライナーチューイはマウスピースを装着する際に使用して、フィット力を高めるためのアイテムです。
マウスピース装着のたびに使用することが推奨されているアイテムなので、マウスピース用ケースに1本入れておくといいでしょう。
矯正装置用抗菌スプレー
矯正装置用抗菌スプレーは、装着前にマウスピースに吹きかけることで、虫歯や歯周病などを引き起こす細菌の活動を抑制する効果があります。
マウスピースは基本的に水洗いで大丈夫ですが、プラスアルファで使用しておくと虫歯や歯周病リスクの減少に繋がります。
抗菌スプレーは手指用などのさまざまなタイプがありますが、マウスピースの変質や変形を防ぐため、必ず「矯正装置用」抗菌スプレーを使用しましょう。
トラブル時の応急処置アイテム
矯正中はワイヤーやマウスピースの縁が当たる、ブラケットが取れるなどのトラブルが起きることがあります。
すぐに矯正をしている歯科医院に行ければいいですが、外出中は難しいことの方が多いです。
そのため、簡易的に応急処置ができるアイテムを持っておくと安心です。
マウスピース矯正
マウスピース矯正では、なんらかの原因で外出中にマウスピースの縁が変形したり歯茎が腫れたりして、唇や舌、歯茎にマウスピースが当たって痛くなることがあります。
そのため、マウスピース矯正の方は、応急処置用に以下のどちらかを待っていると便利です。
- 爪切り
- ヤスリ
マウスピースの縁が当たって痛い場合は、当たっている部分を爪切りでカットするか、ヤスリで削って滑らかな状態にします。
ただし、切り過ぎや削り過ぎはマウスピースの矯正力を弱めるなどの問題を引き起こすことがあります。マウスピースを自分でカットしたり削ったりした場合は、念のため担当の歯科医師に連絡しましょう。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正の場合は、外出中に装置が当たって痛くなったり外れたりすることがあります。そのため、応急処置用に以下のアイテムを待っていると便利です。
- 歯科用ワックス
- 爪楊枝
- 爪切りや小さいニッパー
歯科用ワックス
歯科用ワックスは、シリコンの粘土のようなものです。ワイヤーやブラケットが当たるところにつけてカバーすることで、痛みを和らげます。
- ワイヤーの上にワックスを貼り付けてカバーする。
- 外れたブラケットをワイヤーにワックスで固定してガタつきを抑える。
- 抜けたワイヤーをブラケットにワックスで付けて固定する。
などの使い方ができます。ただし、歯科用ワックスは、食事や歯磨きで簡単に外れてしまいます。
ワイヤーやブラケットが当たって痛い場合は、当たらないように調整してもらう必要があるので、早めに歯科医院に連絡しましょう。
爪楊枝
矯正用のワイヤーは、ブラケットに細いワイヤー(結紮線)を使って結び付けられている場合があり、食事や歯磨きの際に結目が飛び出してきて頬に引っかかることがあります。
結紮線の端が飛び出て痛いときは、爪楊枝でワイヤーの下に結紮線の端を歯の方に押し込みましょう。爪楊枝で歯茎を刺さないように、ゆっくりと少しずつ押し込むのがポイントです。
爪切りや小さいニッパー
飛び出たり外れたりしたワイヤーを部分的にカットするのに使用します。
軽く指でワイヤーを歯面に抑えるようにして切ると、ワイヤーが飛び散りにくいです。
しかし、これは無理して行う必要はありません。
誤ってはみ出た部分以外のワイヤーを切ってしまうと歯を動かす力が働かなくなるため、
早めに歯科医院に連絡して治してもらうようにしましょう。
キシリトール100%のお菓子
矯正中、小腹が空いたときにのおやつにおすすめなのがキシリトール100%のお菓子です。
キシリトールは砂糖と同じ甘さなのに虫歯の素にならず、唾液の分泌や再石灰化の促進による虫歯予防までこなす天然の甘味料です。
キシリトール100%のお菓子であれば虫歯にならないので、虫歯リスクが高い矯正中のおやつにおすすめです。
マウスピース矯正中の方はガムやグミのように噛むタイプのキシリトールのお菓子は食べられませんが、飴やタブレットタイプならマウスピースを着けたまま噛まずに食べることができます。
ただし、キシリトール以外に虫歯の原因となる砂糖が混ざっているお菓子には注意が必要です。パッケージを確認して、シュガーレスのものを選びましょう。
矯正中の外出はケアセットを持ち歩こう
矯正中はお口のケアやトラブル対応など、外出するときに気を使う場面がありますが、今回ご紹介したケアセットを用意しておけば安心です。
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365dentist総監修 歯科医師/勝屋友紀子
長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務
監修 歯科医師/Naomi
臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター