舌磨きはしない方がいい?正しい磨き方やメリット・デメリットを紹介

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最終更新日 2023年8月30日

患者さん
患者さん

口臭が強くなるから舌磨きはしない方がいいと聞きました。
本当ですか?

歯科医師
歯科医師

そうですね、舌磨きは口臭に効果的なセルフケアのひとつです。
しかし、間違った舌磨きや磨きすぎによる弊害があるため、正しく行う必要があります。
今回は、舌磨きをしない方がいいと言われる理由、正しい磨き方やメリット・デメリットをご紹介します!

【デメリット】舌磨きをしない方がいいといわれる理由

舌磨き しない方がいい

舌磨きは口臭予防、口臭予防、味覚機能の維持、誤嚥性肺炎の予防に効果的なケアです。

しかし、なぜ「舌磨きはしない方がいい」と言われるのでしょうか?

これは、間違った方法で舌磨きをした場合や舌の磨きすぎによって、以下のようなトラブルを引き起こす可能性があるからです。

  • 口臭が悪化する可能性がある
  • 味覚障害を引き起こすことがある

正しく舌磨きができないとこのようなことが起こる可能性があるため、まずは舌磨きによるデメリットを理解しましょう。

口臭が悪化する可能性がある

舌磨きは口臭の原因となる舌苔(舌の汚れ)を落とし、口臭の予防・改善が期待できます。

しかし、舌を強く擦って傷つけると舌の表面が炎症を起こしてしまい、舌表面の粘膜が剥がれます。

剥がれた粘膜は、口臭の臭い物質を生み出す細菌の餌です。そのため、舌が炎症を起こすと細菌が活性化して、口臭の原因となる臭い物質が作られやすくなるのです

舌はデリケートな器官なので、優しくケアしましょう。

味覚障害を引き起こすことがある

舌の表面には「味蕾:みらい」という組織があります。

私たちが味を感じられるのは、舌の上に食べ物が触れることで味蕾が甘味や苦味などを感知して脳に伝えるからです。

しかし、舌磨きをしすぎると味蕾が傷ついて、正常に機能しなくなってしまうことがあります。

舌磨きをしていて味を感じにくくなった場合は、味蕾が傷ついている可能性があるので注意しましょう。

舌磨きをするメリット

舌磨き しない方がいい

正しい舌磨きには、以下のようなメリットがあります。

  • 口臭予防
  • 味覚機能の維持
  • 誤嚥性肺炎の予防

口臭予防

舌磨きをすることで、口臭の原因となる舌苔を落とすことができます。

舌苔は食べかすや古くなって剥がれ落ちた粘膜、細菌の塊です。絶対が溜まると不快な臭いを放つガスが発生して、口臭となります。

舌磨きの一番のメリットと言えるでしょう。

味覚機能の維持

舌磨きは正常な味覚機能を維持することに繋がります。

舌苔が溜まると味蕾で味を感じる力が鈍くなります。そのため、味の濃いものや油っぽいものでないと食事に満足できなくなり、満腹感を得られくなってしまうことがあるのです。

舌磨きをしておくと味蕾が正常に働くので、十分に食材の味を感じることができ、満腹感や幸福感を得ることに繋がります。

誤嚥性肺炎の予防

舌磨きは、誤嚥性肺炎の予防に役立ちます。

誤嚥性肺炎は、口内細菌を食べ物や唾液とともに誤って肺に入ることで起こる病気です。

舌苔には食べかすや古くなって剥がれ落ちた粘膜、細菌が含まれています。

そのため、舌苔が増えると単純に誤嚥したときに肺に入る細菌の数が増えることになります。

誤嚥性肺炎を予防するには、口内を清潔にしておくことが大切です。舌苔が増えると口が不潔になるため、歯磨きを合わせて舌磨きも行うようにしましょう。

正しい舌磨きの方法

舌磨き しない方がいい

正しく舌磨きをして舌苔と落とすには、以下のようなケアをするのがおすすめです。

  • 舌ブラシを使う
  • 舌苔を少なくする食べ物を摂取する
  • マウスウォッシュで舌苔の付着を予防する
  • 鼻呼吸を意識する
  • 口腔保湿剤を使う
  • 歯医者に行く

舌ブラシを使う

舌苔を落とすには、舌ブラシを使って舌磨きをするのがおすすめです。

舌は傷つきやすいため、毛の柔らかい舌ブラシで舌の表面を優しく撫でて舌苔を落としましょう。

磨きすぎると口臭の悪化を招くため、多くても1日1回行うのがベストです。

就寝時に唾液分泌量が減ることで、起床時は舌苔が多く付着しています。舌磨きは朝行うといいでしょう。

舌苔を少なくする食べ物を摂取する

以下の食べ物には、舌苔を少なくする効果が期待できます。

  • パイナップル・キウイ
    • 酵素の力で舌に付着したタンパク質を分解して、舌苔を軽減します。
  • はちみつ
    • 舌苔を絡めとる、お口の乾燥を緩和する、抗菌力で舌苔の素となる細菌の増加を防ぐことで、舌苔を軽減します。

舌苔がつきやすい人は、食事に取り入れてみましょう。

マウスウォッシュで舌苔の付着を予防する

歯磨きの後にマウスウォッシュでうがいすると、舌についた食べかすを洗い流し、舌苔の付着を予防できます。

また、マウスウォッシュの殺菌効果による口臭予防も期待できます。

鼻呼吸を意識する

口呼吸をしてしまい口内が乾燥すると、唾液で舌苔を洗い流す力が弱くなります。

癖なので難しいですが、口を閉じて鼻で呼吸するように意識しましょう。

口腔保湿剤を使う

服薬や体質的な影響で唾液が少ない人は舌苔がつきやすいので、口を潤すための口腔保湿剤を使うのがおすすめです。

保湿力の高いジェルタイプや違和感の少ないスプレータイプなどがあるので、自分に合うものを使いましょう。

歯医者に行く

舌苔は口腔カンジダ症や全身疾患、服薬などが原因で増えることがあります。

正しく舌磨きをしても舌苔が落ちない場合は、病気の治療や薬の変更などが必要になる可能性があります。歯医者で相談してみましょう。

舌磨きにおすすめのグッズ

舌磨き しない方がいい

舌磨きにおすすめのグッズをご紹介します!

デンタルプロ 舌ブラシ


歯ブラシと同じ感覚で使える舌ブラシです。とても柔らかい毛のブラシで舌にとても優しく、ブラシ部分が薄いので、異物感で嘔吐反射が起きやすい人におすすめです。

舌苔美人

a10262
created by Rinker
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シリコン素材のヘラで舌苔を書き出すタイプの舌ブラシです。汚れが落ちやすいシリコンとシンプルな設計で、ブラシタイプよりもお手入れが簡単なのが特徴です。

NONIO舌専用クリーニングジェル

舌苔を浮き上がらせて落としやすくしてくれる、舌用のクリーニングジェルです。舌苔が落としやすくなる上、マイルドなミントの香りで舌磨きを爽やかに演出してくれます。

まとめ

舌磨き しない方がいい

舌磨きは、間違った方法で行うと口臭の悪化や味覚障害を起こすため、やらない方がいいと言われることがあります。

しかし、正しい方法で行えば口臭の原因となる舌苔(舌の汚れ)を落とし、口臭の予防・改善に効果的す。

また、味覚機能を正常に保ち、誤嚥性肺炎を予防するなど、美味しく食事を食べて健康でいることにも繋がります。

正しい方法を覚え、1日1回の舌磨きで毎日のセルフケアを強化しましょう。

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長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務

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臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター

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