矯正中におすすめの食べ物、食事の注意点を解説します!
矯正中もできるだけ楽しく食事をしたいですよね!
今回は、矯正中におすすめの食べ物と注意点についてお話しします。
矯正中におすすめの食事
矯正中は以下のような原因で食事が思うようにできないことがあり、食べ物選びにある程度の制限がかかることがあります。
- 歯が動くときに痛みが出る
- 噛むときに上下の歯がぶつかる刺激や違和感がする
- 矯正装置や歯に食べ物が挟まる
- 矯正装置が変色する
- 口内炎ができると装置と擦れたり食べ物が染みたりして痛む
そのため、矯正中は歯が動く痛みや装置による食事の不自由を回避できる、以下のような食べ物を選ぶのがおすすめです。
- 柔らかい食べ物
- 矯正装置や歯に挟まりにくい食べ物
- 矯正装置や歯に張り付きにくい食べ物
- 矯正装置の変色が起きにくい食べ物
- 口内炎予防にビタミンB2・B6を含む食べ物
柔らかい食べ物
矯正中は歯が動くときに歯の周りの骨や歯茎に軽い炎症が起こるため、多少の痛みが出ます。
歯が動き始めてから2〜3日は、食べ物を噛んだときかかる圧や上下の歯が当たる刺激に敏感になるため、柔らかい食べ物を選ぶのがおすすめです。
歯応えのある食べ物や噛みちぎる必要がある食べ物は噛んだときに負担がかかるため、歯が動くときの痛みを増幅させる可能性があります。
ワイヤー矯正の場合は、歯が動く痛みが無くなったあとも装置が外れたり変形する可能性があるので、りんごや固焼きせんべいのようなものをかじって食べるのはおすすめしません。
柔らかい食べ物を選ぶポイント
- 豆腐のような柔らかい食材を選ぶ
- 肉ならステーキのような塊の肉ではなく、ハンバーグのようなひき肉料理を選ぶ
- 米類はドリアや雑炊などの水分の多いものを選ぶ
矯正装置や歯に挟まりにくい食べ物
ワイヤー矯正の場合は、葉野菜やエノキのような繊維やスジのある食べ物や麺のような細長い食べ物がワイヤーに挟まったり絡まったりしやすいため、歯磨きをするのが大変です。
マウスピース矯正の場合は、歯の動きによっては一時的に歯と歯の間に隙間ができて繊維が挟まりやすくなる時期があるため、気になる場合は繊維やスジのある食べ物を避けるといいでしょう。
いずれも自宅でゆっくり歯磨きができる場合は問題ありませんが、外出先などで歯磨きの時間が十分に取れないときは、矯正装置や歯に挟まりにくい食べ物を選ぶのがおすすめです。
矯正装置や歯に挟まりにくい食べ物を選ぶポイント
- エノキ、葉野菜のような繊維質なものは避ける
- ヒレ肉のようなスジの少なくて柔らかい部位を選ぶ
- サーモンやホタテのような柔らかい魚を選ぶ
矯正装置や歯に張り付きにくい食べ物
キャラメルやガムなどの粘着性のある食べ物は、矯正装置や歯に張り付いて落としにくいためおすすめしません。
マウスピース矯正の場合は食事中にマウスピースを外すため、気にする必要はありませんが、ワイヤー矯正の場合は粘着性のある食べ物によってワイヤーが外れたりする可能性があるため、避けるのが無難です。
矯正装置や歯に張り付きにくい食べ物を選ぶポイント
- キャラメルやガムは避ける
- クッキーやチョコレートも溶け残ったものが張り付きやすいので要注意
矯正装置の変色が起きにくい食べ物
キムチやカレー、赤ワインや紅茶などの着色しやすい食べ物は、ワイヤー矯正のゴムの留め具やマウスピース矯正のアタッチメントを変色させることがあるため気を付けましょう。
矯正装置の変色が起きにくい食べ物を選ぶポイント
- 着色の原因となるタンニンが少ないお茶(蕎麦茶や麦茶)を選ぶ
- カレーやキムチ、ミートソース、赤ワインなどの色素の濃いものは避ける
口内炎予防にビタミンB2・B6を含む食べ物
矯正中は装置が口の粘膜と擦れて口内炎になることがあります。そのため、口内炎予防や早期回復のために、ビタミンB2やB6が含まれる食材やサプリを摂取するのがおすすめです。
ビタミンB2とB6は、矯正器具の刺激によるダメージに負けないよう、口の粘膜を保護する役割があります。
ビタミンB2が含まれる食べ物
- 牛乳
- 卵
- 焼き海苔
- 乾燥ワカメ
- マッシュルーム
- アボカド
- 納豆 など
ビタミンB6が含まれる食べ物
- マグロの赤身
- カツオ
- サーモン
- とりささみ
- バナナ
- さつまいも
- 赤パプリカ
- チーズ
- ヨーグルト など
矯正中に食事をするときの注意点
矯正中に食べ物を食べるときは、以下の点に注意しましょう。
- 歯が動く痛みがあるときは食材の硬さや調理方法に注意する
- 口内炎があるときは刺激の強い食べ物を避ける
- マウスピースや拡大床などは外してから食べる
- 食べたあとは歯磨きをする
歯が動く痛みがあるときは食材の硬さや大きさに注意する
歯が動く痛みが落ち着くまでの間は、柔らかい食べ物を少しずつ食べるようにして、できるだけ歯に刺激を与えないようにしましょう。
特に痛みを強く感じる場合は、1cmくらいに角切りにした具材を柔らかく煮たスープや、ポタージュ、お粥、リゾットなど、食材が噛み切らなくていい大きさで、舌で潰せるくらいの柔らかさになっているかに注意しましょう。
口内炎があるときは刺激の強い食べ物を避ける
矯正中はワイヤーやマウスピースの縁が頬や歯茎に当たって、口内炎ができることがあります。口内炎があるときは、香辛料が入っている食べ物、味の濃い食べ物、熱い食べ物が口内炎に沁みて痛くなるので、控えるようにしましょう。
口内炎の痛みを悪化させる食べ物
- 香辛料が入っている食べ物
- キムチ
- カレー など
- 味の濃い食べ物
- お好み焼きソース
- ミートソース など
- 熱い食べ物
- 熱々のスープ
- ラーメン など
マウスピースや拡大床などは外してから食べる
矯正用のマウスピース、取り外しのできる拡大床や保定装置は、必ず外してから食事をするようにしましょう。装置を着けたまま食べると、変形や破損、口内を傷つける原因となります。
食べたあとは歯磨きをする
ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも、食後は基本的に歯磨きをするようにしましょう。歯に残った食べかすは虫歯や歯周病、口臭、装置の審美性の低下を招きます。
マウスピース矯正の場合は、食べ物や飲み物の色素が歯に残ったままマウスピースをはめると、透明なマウスピースが黄色や茶色に変色することがあります。食後に歯磨きをすればマウスピースの変色は防げるので、特に気を付けましょう。
歯磨きができないときは、補助用具やマウスウォッシュなどで最低限のケアを行います。
矯正中も美味しく食事をしよう
矯正中は、歯の痛みや装置が歯に着くことによる不自由がいくつか起こります。しかし、歯が痛いとき、口内炎ができたときなど、それぞれの場面ごとに食べやすい食材や調理方法を知っているだけで、矯正中の食事も快適に楽しむことができます。
食べ物選びのポイントを押さえて、矯正中も美味しく食べ物を食べられるように工夫してみましょう。
矯正中の食べ物に関する疑問やお悩みがある方は、みんなと話せる365dentistのオープンチャットが便利です!
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365dentist総監修 歯科医師/勝屋友紀子
長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務
監修 歯科医師/Naomi
臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター