歯列矯正でほうれい線は消える?濃くなる?
先生、ほうれい線は歯列矯正で消えたり濃くなったりするんでしょうか?
確かにそのような話はよく聞きますね。
では今回は、歯列矯正のどのようなケースでほうれい線が消えたり濃くなったりするのかお話しします!
歯列矯正でほうれい線は消える?濃くなる?
歯列矯正でほうれい線が消えるか濃くなるかは人によって異なります。
ほうれい線は、
- 口元が引っ込み、口周りの皮膚が余る
- 表情筋が弱くなる
- 加齢変化
これらの理由で濃くなることがあります。
ほうれい線が濃くなる原因は複数あるため、同じ不正咬合のケースでもほうれい線が消える人と濃くなる人がいるのです。
歯列矯正では、歯並びが原因で起こりうるほうれい線の原因を取り除くことはできますが、表情筋の変化や加齢変化によるほうれい線の出現までは防ぐことはできません。
また、出っ歯や口ゴボのように口元の突出感のある歯並びの場合、歯列矯正で口元が引っ込むと、口元の筋肉や皮膚の状態によってはほうれい線が濃くなる場合があります。
歯列矯正でほうれい線が消えるケース
歯列矯正で口元の筋肉が鍛えられたりバランスが整ったりするケースでは、ほうれい線が消える可能性があります。
例えば、
- 口元に自信が持てるようになることで笑顔が増えた
- 出っ歯などの不正咬合が改善されて口が閉じるようになった
このような理由で顔の筋肉が鍛えられてリフトアップするようなケースです。
しかし、歯列矯正で顔の筋肉が鍛えられてリフトアップするかは人によります。
歯列矯正でほうれい線が濃くなるケース
歯列矯正でほうれい線が濃くなるケースは、以下のようなケースです。
- 出っ歯
- 口ゴボ
- 抜歯や骨切りで必要以上に口元が引っ込んだ場合
出っ歯
出っ歯の場合は、歯列矯正で歯が引っ込むことで張り出していた口元の皮膚が余り、ほうれい線が目立つ可能性があります。
また、出っ歯で口呼吸になっていると口元の筋肉が緩んでいることが多く、表情筋とともに皮膚がたるんでほうれい線が目立つこともあります。
口ゴボ
口ゴボを歯列矯正で治すと口元が引っ込むため、出っ歯と同じように口元の皮膚が余ってほうれい線が目立つことがあります。
口ゴボの人は口呼吸をしていることが多いので、表情筋のたるみによるほうれい線の悪化も起こりやすいです。
抜歯や骨切りで必要以上に口元が引っ込んだ場合
抜歯や顎の骨を切る手術(骨切り)によって、必要以上に口元が引っ込むと口元の皮膚が余ってほうれい線が濃くなることがあります。
ほうれい線や横顔のバランスをきちんと考慮した治療計画を立てることで防げるので、口元を引っ込めることだけを考えた治療計画ではなく、お顔のバランスも考慮してもらいましょう。
ほうれい線を消すためにできる4つのこと
ほうれい線が気になったら、以下の方法でケアしましょう。
- 表情筋のトレーニング
- 顔のマッサージ
- 肌の保湿
- 美容施術
ほうれい線対策①|表情筋のトレーニング
表情筋のトレーニングには、以下のようなものがあります。
- 舌回しトレーニング
- 口角のトレーニング
- あいうべ体操
表情筋が弱くなったことがほうれい線の原因の場合は、表情筋を適度に鍛えることで改善が見込める場合があります。
コツコツ続けることで表情筋を鍛え、ほうれい線の改善を目指しましょう。
舌回しトレーニング
舌を動かして、口周りの筋肉を鍛えるトレーニングです。
- 唇を閉じて、舌で歯の表側の歯茎をぐるりとなぞります。
- 時計回り、反時計回りにそれぞれ10回ずつ行いましょう。慣れたら回数を少しづつ増やします。
口角のトレーニング
口角を引き上げて、口元の筋肉を鍛えるトレーニングです。
- 歯ブラシを横向きにして、柄の部分を上下の歯でくわえてキープします。
- 可能であればそのまま口角を上げるようにします。
あいうべ体操
口周りの筋肉を大きく動かして、表情筋を鍛えるトレーニングです。
- 大きく口を開けるようにして「あ、い、う」と声に出して発音します。
- 最後に「べ」と発音しながら、大きく舌を下の方に押し出して伸ばします。
- これらを食後に10セット、朝、昼、晩の1日計3回行います。
ほうれい線対策②|顔のマッサージ
顔のマッサージで顔のバランスを整えて、ほうれい線の改善を図ります。
- 手を握ってグーの形にし、指の第2関節の辺りで頬骨の下のラインをプッシュします。
- 同じ手の形で、頬と顎のラインの間に押し当て、円を描くようにクルクルと動かして咬筋を刺激します。
- 人差し指、中指、薬指の指の腹で円を描くようにクルクルと動かし、耳の下辺りから鎖骨にかけてマッサージします。
ほうれい線対策③|肌の保湿
肌の乾燥は、ほうれい線のようなシワの悪化や老化の原因となります。
コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドなど、保湿やハリを与える成分が配合されたケア用品で、保湿に重点をおいたスキンケアを行いましょう。
肌がふっくらするとほうれい線が目立ちにくくなります。
ほうれい線対策④|美容施術
トレーニングやセルフケアで改善が見込めない場合は、以下のような美容施術でほうれい線の改善を目指します。
- ヒアルロン酸注入
- ボトックス注入
- 脂肪注入 など
ほうれい線の改善に必要な施術は人によって違うので、医師や歯科医師に相談しましょう。
ヒアルロン酸やボトックスなら歯医者でも受けられる場合があります。
まとめ
ほうれい線の原因はさまざまあるため、歯列矯正でほうれい線が消えるか濃くなるかは人によって異なります。
歯列矯正では出っ歯、口ゴボ、抜歯・骨切りで必要以上に口元を引っ込めた場合にほうれい線が濃くなる可能性があります。
気になる場合は、表情筋のトレーニングや保湿を重視したスキンケア、美容施術を取り入れて、ほうれい線の改善を目指しましょう。
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365dentist総監修 歯科医師/勝屋友紀子
長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務
監修 歯科医師/Naomi
臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター