歯科医師が教えるマウスピースの歯医者選びのポイント

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最終更新日 2022年4月25日

コンビニの数より歯医者が多い今日、どの歯科医院でマウスピース矯正をしようか、悩みますよね。

矯正治療は一度始めると2年〜3年かかることもあり、クリニックとは長い付き合いになります。

また、費用も高額となるところが多いため契約してはじめる際にはクリニックを慎重に選ばねばなりません。

今回は、マウスピース矯正治療の歯医者を見つけるときのポイントをお教えします!

矯正専門で学んだ先生がいるか

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マウスピース矯正治療は、患者にとっての負担が少ない上、クリニック側としてもお手軽であることから、近年、多くの歯科医院が導入を始めています。

しかし、歯科医院選びの選択肢が増えたり虫歯治療が一緒に行えたりといい面もある一方、治療する際の特別な器具や技術が必要ないため、矯正経験のないドクターが何となく治療を始めるといったケースが増えているのが現状です。

矯正専門で学んだ先生なのかどうかは院長や勤務医の先生のキャリアを見るとすぐに分かります。

矯正メインの医院で長く勤めた形跡や、医院に所属していた形跡日本矯正歯科学会の認定医や臨床指導医の資格なども参考になるでしょう。

日本矯正歯科学会は基本的に矯正を学ぶ人のほとんどが加入しているものであり、日本矯正歯科学会の認定医、臨床指導医は現状日本の矯正界で最も権威のある資格です。臨床指導医、認定医を取得するためには大学卒業後、研修医を経て矯正の大学院等の専門機関で学んだ後、更に修行を重ねて試験を受ける必要があります。

認定医で最低5年、臨床指導医となると10年かかります。また、その後も息を切らさず審査を受けて更新し続けないと失効です。厳しい資格ですよね。

つまり、卒後虫歯治療や外科治療などを主にやってきたドクターと矯正だけを何年も勉強し治療し続けてきた矯正認定医、臨床指導医を比べると、矯正治療に対する知識、経験の差は明らかなのです。

マウスピース矯正は、その多くが歯科医院と企業が連携することで行われています。

本来は、マウスピース矯正も、矯正の知識、経験のある先生が行うよう企業側からの但し書きがあるものの、企業側も発注を増やしたい思いがあり、受注する際に歯科医師免許以外で明確な基準やチェックは設けていません。

矯正をやったことのないドクターが自己流で矯正治療をすると、

😢見栄えは何となく良いが、咬み合わせが悪い

😢急激に動かしすぎて神経が死んでしまった

😢急激に動かしすぎて歯の揺れがひどく抜けてしまった

😢予定通りに動かず期間が長くかかる

など思わぬトラブルに発展することがあります。

なお、一般のクリニックでも非常勤で日本矯正歯科学会の矯正認定医、臨床指導医を雇っていることはあります。

また、認定医や臨床指導医を取っていなくても多くのセミナーに日頃から参加して学んだ上で多くの症例をこなして独立している先生などもいるため一概に否定は出来ませんが、そうではない先生もいるため注意が必要です。

マウスピース矯正を始める前には、矯正認定医や矯正専門医の先生が診断、治療をしてくれる医院であるか確認しておくと安心です。

ちなみに、【インビザライン認定ドクター】等の特定の認定医はここで記載している矯正認定医とは異なります。その他も簡単なセミナーを受けてもらえる認定医は多くありますので気をつけましょう。

ワイヤー矯正もマウスピース矯正もどちらも可能か

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目立たない、痛くない、虫歯になりにくい、等のメリットに加え、特別な器具や材料が必要なく、治療も簡単であるため、最近はマウスピース専門の医院も増えています。

マウスピース矯正は確かにメリットが多いため是非挑戦していただきたいのですが、残念ながら、下顎が骨格的に前に出ているケースは適応になりません

また、がたつきがあまりにもひどいケースや歯の生え方が通常と大きく違うケースなどはワイヤーやインプラントアンカー(顎にネジを刺して引っ張る方法)を併用しないと治療期間が大幅に長くなってしまうこともあります。

矯正治療の進み方には個人差があります。基本的にはワイヤー治療の患者を受け入れていないとしても、いざとなればワイヤーの治療やインプラントアンカーを用いた治療の併用など、多くの引き出しを持っている医院を選ぶことをおすすめします。

担当医制かどうか

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矯正治療は、始めに精密検査を行ってから治療終了まで、早くて半年、長い人で3〜4年かかることもある大プロジェクトです。そのため、治療途中で先生が辞めてしまったりすることもよくあります。

基本的に1人の先生が診断から治療まで責任を持って専属で行い、やめるときにきちんと引き継ぎをしてくれれば問題ないのですが、専属の責任者がおらず毎度立ち替わり入れ替わり先生が替わってしまうと、治療進度の把握や今後の展望などを誰も考えることなく、なかなか治療が終わらない、うまく進んでいないのに何となく治療が進んでしまっている、などのトラブルに遭う可能性があります。

矯正治療の進み方には個人差があります。うまく進んでいない場合には新しいマウスピースを発注したり、治療の練り直しを行ったりする必要があります。また、定期的に虫歯のチェック等も行い、途中で虫歯が出来てしまっていたら矯正を一時中断する判断も必要です。

もちろん全体の管理が行き届いており、全ての患者を把握している先生がいる場合は別ですが、毎回違う先生がそのとき限りの治療をして回す、と言ったクリニックは誰に責任があるのか曖昧になってしまい、治療方針の変更などが必要な際に対応が遅れる可能性があります。

マウスピース矯正の初診カウンセリングを受ける際には、担当の先生が一貫して治療を行ってくれるのか聞いてみるようにしましょう。

セファログラムの分析を行っているか

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セファログラムとは、顎の骨格的な位置を確認するために撮影するレントゲン写真のことです。上下顎のずれや口元のバランスを見る上で非常に大事な診査であり、正しい診断のために本来矯正の治療前には必ず行う必要があります。

しかしながら、マウスピース矯正の普及により矯正治療が身近になったことで検査診断を省くクリニックも出てきました。

セファログラムは矯正診断のための検査項目の例ですが、その他も虫歯チェックや根の炎症、歯周病のチェック等、矯正をする前に確認すべきことはたくさんあります。

マウスピース矯正成功の鍵は初めの診査診断です。正直治療は誰でも出来ますが診査診断をしっかりしてもらうのともらわないのでは結果が大きく変わってきます。

マウスピース矯正を始める前にはセファログラムをはじめとした詳しい検査を行ってから診断がなされるのかどうか確認するようにしましょう。

矯正後の保証期間があるかどうか

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矯正治療は歯と骨の結合を一時的に緩くして歯を動かしていきます。

そのため矯正中、矯正直後は一時的に、歯を揺らすとぐらつく不安定な状態となります。

基本的にはリテーナーといって歯並びをキープするための装置を矯正後一定期間つけることでその位置で歯を安定させるのですが、矯正後間もない間は歯が動きやすいため、リテーナーを頑張って着けていても歯が後戻りしてしまうことがあります。

ほとんどの医院が保証期間を設け、一定期間以内の後戻りに対しては再治療可能にしているとは思いますが、定期検診に来ていた場合のみ、などの条件がつく場合は多いと思いますので、契約前に確認しておいた方が良いでしょう。

また、マウスピース矯正を安価で行っているクリニックではリテーナーや保証期間の説明も曖昧になっている場合があります。

矯正治療を始める前に矯正後のケア、保証期間についてきちんと確認しておきましょう。

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是非のぞいてみて下さいね!

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