最終更新日 2022年4月25日
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抜歯の後はやっぱり痛いですよね。痛みがどのくらい続くのか、どんな痛みなのか心配です。
![抜歯後の痛みはいつまで続くの?【歯科医師が解説】 18 歯医者さん](https://i0.wp.com/365dentist.jp/wp-content/uploads/2021/11/dentalhygienist_man_color.png?resize=150%2C150&ssl=1)
痛みは不安ですよね。今回は抜歯の痛みについて解説しますね。
執筆 歯科医師/issy
国立歯学部卒業後、東京医科歯科大学歯学部附属病院で研修、現在勤務医として一般歯科、矯正歯科に携わっている。
日本口腔インプラント学会所属
抜歯後の痛みはいつまで続くの?
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通常強い痛みは2、3日で痛みが治まることがほとんどです。
それ以上強い痛みが続く場合はかかりつけの歯科医院を受診しましょう。
抜歯は麻酔をしてから歯を脱臼させ、歯を周囲の組織から引きはがして抜きます。
その際、どうしても感染や血流障害がある一定の確率で起こってしまします。
それにより痛みも伴うこともあるのです。
抜歯後の痛みの種類
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麻酔が切れた後の痛み
痛みの理由
抜歯でできた傷によって痛みが出ることがあります。
抜きやすい歯の抜歯では、傷口が小さく組織をあまり傷めないため、
麻酔が切れた後も痛みを感じないことが多いです。
しかし抜けにくい歯の場合は、
歯肉をメスで切ったり、歯と骨の間を削ることで組織を傷める確率も上がるため、
麻酔が切れた後に痛みが出ることが多いです。
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抜歯中は麻酔が効いているため痛みを感じることはありませんが、
抜歯後麻酔が切れると徐々に痛みが出てくることがあります。
麻酔の量と効く時間
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抜歯による麻酔で、
麻酔が効いている時間は短い人でおよそ1時間30分程度。
長い人では4〜5時間程度です。
しかし麻酔が効いている時間は、打つ麻酔の量や体質によっても変化します。
グラグラの歯や虫歯でボロボロの歯を抜歯する際は、
通常の虫歯や歯周病の治療をする場合の麻酔の量とほとんど変わりません。
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親知らずの抜歯は麻酔多いんでしょうか。
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歯肉の中に埋まっているような親知らずを抜歯するときは、麻酔量は通常の1.5倍から2倍程度必要になります。
また、骨が硬い人や分厚い人は麻酔が効きにくいため、必然的に麻酔の量が多くなります。
麻酔の量が多くなると一般的には麻酔が効いている時間は長くなります。
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抜歯後の痛みの大きさや期間を予測することは難しいですが、
なるべく痛みが出ないように対策することは可能ですよ。
痛みの予防方法
![抜歯後の痛みはいつまで続くの?【歯科医師が解説】 27 22004821 s](https://i0.wp.com/365dentist.jp/wp-content/uploads/2021/11/22004821_s.jpg?resize=640%2C511&ssl=1)
麻酔が切れた後、痛みをなるべく感じないようにするためにも
抜歯前に痛み止めをを予防的に服用することをおすすめします。
麻酔が切れた後の痛みは
通常は1日から2日で治ることがほとんどです。
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歯医者さんで抜歯前に飲むように言われることもあるみたい。
心配な時は事前に聞いておくといいですね
感染による痛み
![抜歯後の痛みはいつまで続くの?【歯科医師が解説】 30 5121498 s](https://i0.wp.com/365dentist.jp/wp-content/uploads/2021/11/5121498_s.jpg?resize=640%2C427&ssl=1)
痛みの理由
抜歯に限らず口腔内の小手術は傷口が唾液に汚染されるため、大なり小なり必ず感染を起こします。
なぜなら、唾液の中には多くの細菌がいるからです。
感染が起こるとまず自分の免疫力で抵抗しますが、さらに抗生剤によって感染を抑えます。
しかし炎症が予想以上に大きくなると、自分の免疫力や抗生剤では対処できなくなります。
これにより痛みや腫れの症状がでます。
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抜歯をした際には必ずと言って良いほど抗生剤が処方されます。
痛みがひどくなった場合(重症化した場合)
・下顎の抜歯の場合
下顎骨の周囲から喉の方まで炎症が広がり、
最悪の場合、炎症が縦隔(左右の肺に囲まれた空間で心臓などが存在する)の方まで広がります。
・上顎の抜歯の場合
上顎洞から眼窩(目の下)に広がり、最悪の場合脳にまで広がります。(蜂窩織炎)
治療方法
強力な抗生剤に変更したり、場合によっては点滴による抗生剤投与を行う場合があります。
点滴で抗生剤を体内に入れた方が効きが良いからです。
そして最悪の場合は入院管理が必要になることがあります。
感染による痛みの予防方法
感染が重症化しないためにも
免疫力が低い人や、糖尿病などの感染リスクが高い全身疾患を有している人は、
抜歯前から抗生剤を予防投与し、抗生剤の血中濃度を高めてから抜歯することをおすすめします。
ドライソケットによる痛み
![抜歯後の痛みはいつまで続くの?【歯科医師が解説】 32 22829997 s](https://i0.wp.com/365dentist.jp/wp-content/uploads/2021/11/22829997_s.jpg?resize=640%2C427&ssl=1)
痛みの理由
ドライソケットとは抜歯した後の骨表面が出てしまい感染して壊死した状態です。
原因は何らかの原因で
・抜歯後に血の塊がうまくできない
・血の塊が取れてしまう
以上のことによって起こります。
ドライソケットの予防方法
血の塊が取れないように抜歯後はたとえ口の中が血生くさくても、
- 強いうがいをしないこと
- 傷口がある側で硬いものを咬まないこと
が大切になってきます。
また、麻酔を多くした場合も血流障害を起こしやすいので、注意が必要です。
ドライソケットのよくある症状
・抜歯後数日してから痛みが強く出てくる
・周囲が腫れたりや赤くなっていない(炎症の様子がない)
・痛みが数週間続くなど長引く
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このような症状があればドライソケットの可能性があります。
歯科医院を受診しましょう
ドライソケットの治療方法
ドライソケットの治療としては
・抜いた傷口に一時的に詰め物(セメントなど)を入れる
・抗菌薬やステロイド軟膏を染み込ませたガーゼを傷に一時的に入れる
・サージカルパックで保護する
など、無くなってしまった血の塊の代わりとなるもので傷を覆います。
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また、ドライソケットは感染なのではじめは抗生剤を処方して経過を見ることもあります。
ドライソケットが心配な方はこちらも読んでみて下さい☺️
神経障害性疼痛
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神経障害性疼痛とは
抜歯時に何らかの原因で神経が障害を受けることで
歯だけでなく、歯ぐきや舌をはじめとするお口全体に痛みが生じる可能性があります。
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特に下顎の親知らずの抜歯の後に神経障害性疼痛は起こりやすいです。
日本人の顎は欧米人に比べて小さいため下顎の親知らずの根の先端が神経に接することが多いからです。
神経障害疼痛の痛みの特徴
・焼けるような痛み
・電気が走るような痛み
・麻酔がずっと効いているような感じ
など様々です。
神経障害疼痛の治療方法
症状の緩和に早くて数週間から数ヶ月、長いと数年、場合によっては半永久的に症状が残存します。
治療としては、
・薬物治療
ビタミン剤、ステロイド、ATP製剤、漢方薬などを使用
・ブロック注射
星状神経節をブロックすることによって症状の緩和を目指す治療法
・神経縫合手術
神経が完全に断裂している場合などに適応
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神経障害性疼痛の発生の確率を低くするためにも、
抜歯前にCT撮影を行い、3次元的に歯の根と神経の位置を把握して
抜歯することをお勧めします。
まとめ
抜歯は外科的な処置のため、術後は痛みが伴うことがあります。
簡単な抜歯の場合は痛みが伴わないこともありますが、
抜けにくい歯の抜歯の場合は痛みを伴う可能性が高まります。
痛みが生じた場合、通常は2、3日で落ち着くことが多いですが、
感染や血流障害、神経障害疼痛を生じた場合は痛みが長引くことがあります。
歯のことでお悩みの方は公式LINEや気軽に話せるオープンチャットに是非ご相談ください。
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