歯科衛生士が教える!デンタルフロスの効果的な使い方とおすすめブランド5選
歯磨きはデンタルフロスも使わないとしっかり汚れを落とせないと聞いたのですが、本当ですか?
そうですね。
歯と歯の間の汚れまで歯ブラシは届かないので、セルフケアでしっかり歯磨きするにはデンタルフロスが必須です。
今回は、デンタルフロスの効果的な使い方とおすすめブランドを5選ご紹介します!
デンタルフロスとは?歯ブラシだけでは足りない理由
デンタルフロスは、歯と歯の間の汚れを落とすために使う糸状のデンタルケア用品です。
歯と歯の間にデンタルフロスを差し込んで、歯についた汚れを擦り落とします。
実は、歯ブラシだけで落とせる歯の汚れは58%といわれています。(※)
ほぼ半分の汚れしか落とせていないことになり、歯ブラシだけの歯磨きは虫歯や歯周病を予防するには不十分です。
しかし、歯ブラシに加えてデンタルフロスを使用すると86%もの汚れが落とせるようになります。(※)
歯ブラシだけで磨くよりも大幅に歯の汚れを少なくすることができるため、デンタルフロスを使用することはとても大切です。
※出典:日本歯周病誌1975「Interdental Brush と Dental Floss の清掃効果について」
デンタルフロスの種類と特徴
デンタルフロスには、形状と糸にいくつかの種類があります。種類とそれぞれの特徴を確認しましょう。
デンタルフロスの形状
デンタルフロスには、
- ホルダーに糸がセットされている「ホルダータイプ」
- 指に巻きつけて使う「ロールタイプ」
の2種類あります。
ホルダータイプは、Y字やF字のホルダーに1〜2cmほどのデンタルフロスがセットされているのが特徴で、Y字は奥歯、F字は前歯に使いやすいです。
歯と歯の間に入れやすくて初心者でも手軽に使えるため、デンタルフロスを使い慣れていない人におすすめです。
ロールタイプは、ホルダーの代わりにデンタルフロスを指に巻きつけて使うのが特徴です。常に清潔な糸を繰り出して歯と歯の間を清掃できます。
ひとつで前歯から奥歯、歯列の凹凸が激しいところにまですべて使えるので、汎用性が高いです。
デンタルフロスの糸
デンタルフロスには、
- ナイロン製
- ポリエステル製
- ワックスコーティングあり
- ワックスコーティングなし
があり、使用感が違います。
一般的にナイロン製やワックスコーティングなしのデンタルフロスは、ひっかかりがあるので汚れが絡みやすいという特徴があります。
一方、ポリエステル製やワックスコーティングありのデンタルフロスは、歯と歯の間に挿入しやすく、歯茎が痛くなりにくいと言われています。
おすすめ人気のデンタルフロス5選
人気のデンタルフロス①|オーラルケア フロアフロス
1本のフロスにイタリア産の細かい糸が384本も束になっているフロスです。
うねりのある細かくて丈夫な糸を使用しているので、歯と歯の間にある汚れをしっかりと絡め取ります。
人気のデンタルフロス②|プラティパス
ワイヤー矯正を歯につけたまま使えるデンタルフロスです。
プラティパスはホルダーをワイヤーの下に潜らせることのできる設計になっているため、ワイヤーを歯につけたままでも歯の根本まで簡単にデンタルフロスを通すことができます。
人気のデンタルフロス③|リーチ デンタルフロス フッ素配合
虫歯予防に効果的なフッ素がコーティングしてあるデンタルフロスです。
汚れを落としながら、歯と歯の間にしっかりとフッ素を届けることができます。
人気のデンタルフロス④|クリニカアドバンテージ スポンジフロス
歯と歯の間に入れると、唾液で3〜4倍に糸が膨らむデンタルフロスです。
膨らんでスポンジ状になったデンタルフロスでしっかりと汚れを絡めとることができます。
人気のデンタルフロス⑤|LION ウルトラフロス
耐久性が高く、歯と歯の間に通しやすい「テミクロン」という素材でできたデンタルフロスです。
Y字型のホルダータイプなので初心者にも使いやすく、汚れを拭き取りながらフロスをしても切れにくいのでおすすめです。
デンタルフロスの正しい使い方と注意点
ホルダータイプとロールタイプで使い方が少し違うので、それぞれの正しい使い方と注意点を解説します。
ホルダータイプのデンタルフロスの使い方と注意点
ホルダータイプのデンタルフロスは、以下の手順で使いましょう。
- ホルダーを持って糸の部分を歯と歯と歯の間に当てて、歯茎の方向にノコギリを引くようにして差し込みます。
- 右左それぞれの面にデンタルフロスを押し当てて、上下に動かして歯面の汚れを擦り落とします。
- ノコギリを引くように上に向かって動かし、歯と歯の間からデンタルフロスを引き抜きます。
- 水やティッシュでデンタルフロスについた汚れを落とし、次の歯に移ります。
注意点は、
- デンタルフロスを差し込むときに勢いよく押し込まないようにすること
- 一度使ったら、水やティッシュでデンタルフロスについた汚れを落としてから次の歯に移ること
の2つです。
勢いよく歯と歯の間に差し込むと、歯茎にデンタルフロスが刺さって痛いです。
力のコントロールが難しい場合は、できるだけ糸の方に近いところを持って動かすとコントロールしやすいです。
また、デンタルフロスに汚れがついたまま次の歯に移ると、デンタルフロスに付いた汚れを歯と歯の間に押し込めてしまいます。
デンタルフロスについた汚れは、水やティッシュで落としてから次の歯に移るようにしましょう。
ロールタイプのデンタルフロスの使い方と注意点
ロールタイプのデンタルフロスは、以下の手順で使いましょう。
- 40〜50cmくらいの長さにデンタルフロスを切り取ります。大体、指先からひじくらいまでの長さが目安です。
- 両手の中指にデンタルフロスを巻きつけます。片方の中指に2〜3周、もう片方の中指には残りのデンタルフロスをすべて巻きつけます。
- 両手の人差し指と親指でデンタルフロスをつまんだときに、3cmくらい糸がピンと張るようにしましょう。
- デンタルフロスを歯と歯と歯の間に当てて、歯茎の方向にノコギリを引くようにして差し込みます。
- 右左それぞれの面にデンタルフロスを押し当てて、上下に動かして歯面の汚れを擦り落とします。
- ノコギリを引くように上に向かって動かし、歯と歯の間からデンタルフロスを引き抜きます。
- 汚れたデンタルフロスは、中指に巻きつけてから次の歯に進みます。
注意点は、
- デンタルフロスを差し込むときに勢いよく押し込まないようにすること
- 汚れたデンタルフロスは中指に巻きつけて使い、常に新しい糸を歯と歯の間に入れること
の2つです。
ホルダータイプと同様に、勢いよく差し込むと歯茎を傷つけてしまう恐れがあります。
また、一度使った面は汚れているので、次の歯に進む前にデンタルフロスは中指に巻きつけて、新しい面を使うようにしましょう。
まとめ
デンタルフロスは、歯ブラシだけで落とせない歯と歯の間の汚れを落とすのに必要なデンタルケア用品です。
1日1回だけでも毎日のセルフケアに取り入れてみましょう。
使い方や種類に迷ったら、歯医者の定期検診でアドバイスを受けるのがおすすめです。
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365dentist総監修 歯科医師/勝屋友紀子
長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務
監修 歯科医師/Naomi
臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター