歯医者の定期検診が意味ない?歯科健診が大事な理由

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患者さん
患者さん

矯正中は、歯医者で定期検診にきて欲しいと言われています。
痛いところがないのに行っても意味がないと思うのですが…

歯科医師
歯科医師

なるほど…
では今回は、歯医者の定期検診は意味がないのか?歯科検診が大切な理由についてお話しします!

定期検診の目的やメリットが分かると、意味があるということが分かってもらえると思いますよ!

歯医者の定期検診は意味がない?

歯医者 定期検診 意味ない

歯医者の定期検診は、歯の健康を維持するためにとても意味のあることです。

定期検診では、

  • クリーニング
  • 歯石取り
  • セルフケアの見直し
  • 虫歯や歯周病などのチェック
  • 被せ物や詰め物のチェック など

を行います。

クリーニングや歯石取り、セルフケアの見直しは、虫歯や歯周病にならないようにするために必要な予防処置です。

予防処置とは、健康なお口を維持するために行うものなので、定期検診を受けたからといってすぐに何かが大きく変化する訳ではありません。

しかし、定期検診を受けた人と治療だけを受けた人の歯の残存本数は、定期検診を受けた人の方が年齢を重ねるほどに多い(※1)という結果が出ており、将来的な歯の本数に大きな差が出ることが分かっています。

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また、55〜75歳の人を対象とした「食の満足度および歯科保健行動と現在歯数の関連について」(※2)では、

  • 「食事がとても美味しい」と感じている人の歯の本数は平均20本
  • 「食事が美味しくない」と感じている人の歯の本数は平均11本

という結果が出ており、将来的に残っている歯の本数が多いほうが食事に対する満足度が高いという結果が出ています。

歯医者の定期検診を受けることは、将来的に残す歯の本数を増やすことに繋がり、食という人生の楽しみを長く享受するためにとても大切なことです。

歯科医師
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ちなみに、食事を自分の歯で食べることは、脳の活性化や身体の健康維持のためにも重要です。 そういった意味でも、定期検診はとても意味のあることですね!

※1 https://kyosai-nara.jp/union/sukoyaka/bknum/232/pdf/2013_01_22.pdf より

※2「食の満足度および歯科保健行動と現在歯数の関連について」(公益財団法人8020推進財団 指定研究事業報告2007より)

歯医者の定期検診に行くメリット

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歯医者の定期検診に行くメリットはたくさんあります。

  • 虫歯や歯周病の早期発見・早期治療につながる
  • 虫歯や歯周病のリスク軽減ができる
  • 歯の白さを保つことにつながる
  • 将来的に歯を失うリスクを軽減できる

虫歯や歯周病の早期発見・早期治療につながる

定期検診では虫歯や歯周病の検査をするので、早期発見・早期治療が可能となります。

実は、虫歯や歯周病のような歯の病気は痛みがないまま進行することが多く、症状が進行してから痛みが出ることが多いです。

痛みがないうちは自覚症状がなく、知らないうちに症状が進行していることも珍しくないのです。

中には、痛みが出るころには手遅れになっているケースもあり、歯を抜くしかない状態にまで悪化していることもあります。

歯を守るためには、痛みが出る前の初期段階で、虫歯や歯周病の兆候をキャッチすることが大切です。

虫歯や歯周病のリスク軽減ができる

歯医者の定期検診ではクリーニングや歯石除去ができるため、虫歯や歯周病のリスクそのものを軽減することができます。

歯磨きだけで歯の汚れを100%落とすのは難しく、フロスなどを使ってどんなに丁寧に磨いても、わずかに磨き残しができてしまうものです。

歯の汚れは、時間が経つと虫歯や歯周病を引き起こすバイオフィルムや歯石になります。

バイオフィルムや歯石は歯ブラシでは落とせないため、歯医者にある機械を使って落とす必要があります。

歯の白さを保つことにつながる

クリーニングをすると、歯の表面についている着色を落とすことができるので、歯の黄ばみを防ぐことができます。

歯医者の専門の機械や歯磨き粉を使うため、ヤニ汚れのようなしつこい着色も落としやすいです。

コーヒーや紅茶を飲む習慣や喫煙習慣があって歯が黄ばみやすい人は、定期検診でクリーニングを受けるのがおすすめです。

将来的に歯を失うリスクを軽減できる

定期検診を受けた人と治療だけを受けた人の歯の残存本数は、定期検診を受けている人の方が多いです。(※3)

そのため、定期検診を受けることで、将来的に歯を失うリスクを軽減できます。

歯を失ってもブリッジや入れ歯、インプラントなどで機能を回復することはできますが、天然歯を100%再現できる人口歯はまだありません。

自分の歯をよりたくさん、より長く残すためには、歯医者での定期検診が効果的です。

※​​3 https://kyosai-nara.jp/union/sukoyaka/bknum/232/pdf/2013_01_22.pdf より

歯医者の定期検診の受診率

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ライオン株式会社が2022年9月28日(水)~10月3日(月)に行った「歯科医院で受ける歯科健診」に関する意識調査(※4)では、1年に1回以上定期的に歯科健診を受けている人の割合は44%という結果が出ました。

年代別に見ると、30代以降から受診率が高い傾向があり、最も受診率が高いのは60代という回答が得られています。結果を見ると大人の方が受診率が高いようです。

しかし、同調査によると、Z世代に含まれる15~19歳の歯科医院のイメージは、ほかの年代よりも「好き」「心地よい」などの意見が多いという結果が出ており、これから若い世代の定期検診受診率も上がっていくと考えられます。

※4 ライオン株式会社「歯科医院で受ける歯科健診」に関する意識調査

歯医者の定期検診は1〜6ヶ月おきにするのが一般的

歯医者での定期検診は、歯や口の状態に応じて1〜6ヶ月ごとに受けるのが一般的です。

セルフケアの状態があまりよくない場合や、喫煙習慣や全身疾患による歯周病リスクが高い場合などは、定期検診の間隔が短くなる傾向があります。

まとめ

歯医者 定期検診 意味ない

歯医者の定期検診は、健康な歯と口を保つためにとても意味のあることです。

歯の健康寿命を伸ばすだけでなく、歯の白さを保つためにも効果的なので、美容院に行くのと同じように歯医者にも通えるようになるといいでしょう。

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長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務

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臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は歯科医師/歯科ライター

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