『出っ歯』と『口ゴボ』の違いってナニ?治し方や治療費用について

らんさー3 矯正

最終更新日 2022年1月29日

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近頃、ネットでよく目にする「口ゴボ」

口ゴボとは、外から見たときに口元が前にもっこりと突き出た状態を指します。口ゴボはアジア人に多い症状で、見た目の悪さから気にする人も少なくありません。

今回は、お悩みの方も多い口ゴボの治し方や出っ歯との違い、治療費用などについてご説明します。

口ゴボになる原因

口ゴボは正式名称を「上下顎前突」もしくは「上顎前突」と呼びます。口ゴボは「口がゴボッと前に出ている」ことから名づけられたネットスラングであり、正式名称ではありません。

口ゴボになる原因は歯並びや筋肉の発達異常、骨格など、さまざまです。

①出っ歯で口ゴボになる人(歯並びの問題)

②下あごがひっこんでいること(アデノイド顔貌)で口ゴボになる人(あご周りの筋肉の問題)

③元々のあごの骨格が前に突き出ていることで口ゴボになる人(骨格の問題)

出っ歯と口ゴボはナニが違うの?

出っ歯は正式名称を上顎前突と呼びます。上の前歯が前に突き出た状態です。それに対し口ゴボは上の前歯だけではなく、口元全体が前に引っ張られるように突き出た状態を指します。

・出っ歯=上の前歯だけが出ている人

・口ゴボ=口元全体が前に突き出ている人

口ゴボになる原因の1つに出っ歯がありますが、出っ歯の人すべてが口ゴボになるワケではなく、出っ歯だけど口ゴボにならない人もいます。

出っ歯で口ゴボになる人の特徴としては、

①上の前歯が大きく前に突き出ている(歯並びの乱れが大きい人)

②出っ歯+下あごもひっこんでいる人(出っ歯+アデノイド顔)

このような人は出っ歯のせいで口元全体が前に突き出してしまい、口ゴボになりやすいです。

出っ歯や口ゴボの判断基準は「Eライン」を参考に

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患者さん
患者さん

口が突き出ているんだけど、私、口ゴボなのかな・・・

こんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?出っ歯は上の前歯、口ゴボは口元全体が前に突き出た状態を指しますが、どれくらい出ていると出っ歯や口ゴボになるのかが良くわかりませんよね。

ご自身が出っ歯や口ゴボがどうかが気になるときには、「Eライン」を参考にすると良いかもしれません。

Eラインとはエステテイックライン(Esthétique line)の略で、顔を横から見たときに鼻の先端と下あごの先端を1本の線でむすんだラインです。

もし、上唇、または上下の唇がEラインよりも前に大きく突き出てきている場合は出っ歯、もしくは口ゴボの可能性があります。

日本人の場合、Eラインの内側2ミリ程度の位置に上唇と下唇があるのが理想的な横顔とされています。(鼻が高い人は5ミリから8ミリ以上、上下の唇が内側にあっても理想のEラインになります)

出っ歯や口ゴボの治し方

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出っ歯や口ゴボの治し方は大きく分けて4種類あります。

・ワイヤー矯正

・マウスピース矯正

・セラミック矯正

・外科手術

出っ歯で症状が比較的軽い場合は、マウスピース矯正やワイヤーを使った部分矯正、またはセラミッククラウンを歯にかぶせて歯並びをととのえるセラミック矯正で直せることもあります。重度の出っ歯や歯並びが原因の口ゴボの場合はワイヤー矯正で対処します。

骨格(あごそのものが前に突き出ている)が原因の出っ歯や口ゴボの場合は、あごの骨を切って位置を調整する外科手術が必要です。手術は口腔外科もしくは美容外科で行います。

自力で出っ歯や口ゴボは治せる?

患者さん
患者さん

自分で出っ歯や口ゴボは治せるのかな?

気になるところですよね。結論から言いますと、出っ歯や口ゴボを自力で治すことはほぼ不可能です。ほぼ、としたのは、あごの骨格や歯並びが出来上がっていない子ども(3歳~6歳頃まで)であれば、指しゃぶりや舌グセなどの悪い習慣を直すことで出っ歯や口ゴボになるのを予防することはできます。

出っ歯や口ゴボは歯並びやあごの骨格の異常で起こる症状です。原則として、歯列矯正や外科手術による治療が必要になります。

出っ歯や口ゴボになる悪習慣

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歯並びやあごの骨格が出来上がっていない3歳~6歳頃までなら、以下の悪いクセを直すことで出っ歯や口ゴボになるリスクを軽減できます。

・指しゃぶり

・歯の裏側を舌で押す

・下唇をかむ

・口呼吸

・やわらかい食べ物ばかり食べる

上記の悪いクセを直すとともに、「あいうべ体操」などの口の周りの筋肉を鍛えるのも出っ歯や口ゴボを予防するのに役立ちます。

★あいうべ体操のやり方★

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あいうべ体操とは、口の周りの筋肉(口輪筋)やあごの筋肉、舌の筋肉を鍛えるトレーニング方法です。あいうべ体操をすることで口呼吸から鼻呼吸になる効果を期待できるほか、出っ歯や口ゴボの予防にもつながります。

あいうべ体操のやり方は以下の4つを順番に行います。このとき、声はだしてもださなくてもかまいません。ご自身のやりやすい方法で行ってみてください。

1.口を「あー」と大きく開く

2.口を「いー」を大きく横に広げて開く

3.口を「うー」と前に強く突き出す

4.舌を「べー」と前に強く突き出す

1.4.1セットとして、1日に30セット前後を目安に毎日あいうべ体操を行います。

あいうべ体操の注意点ですが、出っ歯や口ゴボの予防目的でやる場合は上で述べたとおり、

3歳~6歳頃までの子ども

に限り有効です。これ以上の年齢の子どもや大人の場合、あいうべ体操で出っ歯や口ゴボが治ることはないので注意が必要です。ただし、「口呼吸を改善したい」などの目的であればあいうべ体操によって口呼吸から鼻呼吸になるなど、一定以上の効果が見込めることもあります。

出っ歯や口ゴボの治療費用について

出っ歯、口ゴボの治療費用についてですが、症状の程度によって治療にかかる費用が異なります。歯列矯正の場合もワイヤー矯正やマウスピース矯正、セラミック矯正など、矯正方法の違いで治療費用に差がでてきます。外科手術の場合も、口腔外科と美容外科では治療費用が異なるケースがあります。

・ワイヤー矯正の場合・・・約60万円~150万円(税別)

・マウスピース矯正の場合・・・約10万円~150万円(税別)

・セラミック矯正の場合・・・1本の歯につき約4万円~6万円(税別)

・外科手術(口腔外科、保険適用)の場合・・・片方のあごにつき約50万円~70万円(税別)

・外科手術(美容外科、自費診療)の場合・・・片方のあごにつき約80万円~150万円(税別)

【まとめ】

今回は出っ歯と口ゴボの治し方や治療費用についてご説明させていただきました。

出っ歯や口ゴボとひとくちに言っても症状は人それぞれです。軽度、重度にかかわらず、ご自身やお子様がもし出っ歯や口ゴボの疑いがあるときは、歯科医院での受診をおすすめします。

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365dentist 1 365dentist総監修 歯科医師/勝屋友紀子

長崎大学歯学部卒業、〜2018 九州医療センター歯科口腔外科、2018〜現在 都内歯科クリニック勤務

iOS の画像 scaled 監修 歯科医師/Naomi

臨床研修終後、都内審美歯科勤務。現在は非常勤歯科医師/歯科ライター

日本歯科審美学会会員/インビザラインドクター

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